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永久磁石の回転で冷やす冷凍システム、中電が開発

» 2006年11月07日 22時49分 公開
[ITmedia]

 中部電力は11月7日、永久磁石を回転させることで冷却する「室温磁気冷凍システム」で世界最高性能を達成したと発表した。フロンや代替ガスを使わない上、効率が高く省電力化につながるのが特徴で、エアコンや冷蔵庫などへの早期実用化を目指す。

photo システムの外観。サイズは410(高さ)×400(幅)×390(奥行き)ミリ

 同技術では、ある種の磁性体に磁界をかけると発熱し、磁界を取り去ると温度が下がる「磁気熱量効果」を利用する。冷やす能力を高めるには、大きな磁界変化を与えることや、熱交換効率の向上などが必要になる。

 中電が開発したのは、永久磁石を回転させることで磁界の変化を磁性体に与え、冷却するシステム。磁石をV字型に配置することで磁界の反発力を高め、磁界変化を大きくできたほか、熱交換器の構造を最適化するなどして効率を高めた。

 新システムの冷凍能力は540ワット。2003年度に達成した60ワットから大幅に向上した。モーター動力の低減で省エネ化も図っているという。

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 今後、高い磁気熱量効果を持つ材料の安定製造技術の開発や、家庭向けにコンパクトで効率の高い装置の開発を進めていく。

 開発は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託して進めている地球温暖化防止新技術開発プログラムの国家プロジェクト「ノンフロン型省エネ冷凍空調システム開発」の一環。

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