パイオニアは11月14日、千葉大学と共同で、新しい構造の有機発光型トランジスタを開発し、ドットマトリクスをフィルム基板上に作成して駆動させることに成功したと発表した。将来のフレキシブルディスプレイ実現に前進したとしている。
有機発光型トランジスタは、有機物を半導体材料に用いるもの。従来は輝度が低く、実用化に課題があった。
新トランジスタでは、新たにソース電極周辺の構造や材料を見直すなどして素子特性を改善したほか、有機TFTと有機LEDを積層した構造を採用。最大輝度が約1000カンデラ/平方メートルなど、性能を高めることに成功した。
この素子を使って画素サイズ1.88ミリピッチの16×16ドットマトリクスパネルを作成し、アクティブ駆動を実現した。ガラス基板上に作成したところ、約200カンデラ/平方メートルの輝度が得られ、256階調の動画表示が十分に可能なことを確認したという。またフィルム基板上でも作成し、アクティブ駆動での動作を確認した。
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