以前から噂されていた米Apple Computerの携帯電話が実現に1歩近付いたかもしれない。
米特許商標庁は11月30日、Appleから提出された携帯型コンピューティングデバイスの特許出願書を公開した。
この特許(出願番号501184)は噂のiPhoneについて具体的に触れているわけではないが、Appleが何らかの形でiTunesと連動した携帯電話の計画を進めているらしいことがうかがえる。
出願書には、Appleが申請している特許について次のように記されている。「無線通信機能搭載の携帯型コンピューティングデバイス。この携帯型コンピューティングデバイスは、内部の携帯型コンピューティングデバイス駆動コンポーネントを取り囲み保護する筐体で構成される。同筐体には無線通信のためのセラミック素材でつくられた構造的外壁が含まれる」
この「シームレスチューブ」デバイスのセラミック壁は、特定種の宝石製造に用いられ、絶縁体としても利用されているジルコニア製か、別の種類の絶縁体である酸化アルミニウム製のいずれかになる。
この新デバイスがアンテナ内蔵で、ディスプレイとタッチパッド付きのユーザーインタフェースのサブシステムを備えていることも、出願書類で明らかになった。
Apple iPhoneの構想は何カ月も前からWebサイトやアナリストの間で噂になっていたが、同社はこれまでこの製品や今後の新製品について具体的なコメントはしていなかった。11月30日の特許出願について、同社からのコメントは得られなかった。
米Piper Jaffrayのシニアアナリスト、ジーン・ムンスター氏は9月11日、Appleが4〜6カ月以内にiPhoneを発表するだろうと予想した(9月12日の記事参照)。11月11日にはAmerican Technology Researchのアナリスト、シャウ・ウー氏が顧客向けの報告書で、AppleはiTunesおよびiChatと連係させた2番目のiPhoneに取り組んでいるようだと指摘した(11月21日の記事参照)。
別の記事では米国外の筋の話として、Appleが既に第1世代のiPhoneを発注済みだと伝えている。ウー氏の報告書では、最初のiPhoneは2007年初頭までに発売の準備が整う可能性があり、音楽プレーヤーのiPod nanoのような外観になるだろうと述べている。
Appleは2007年、新しいMac OSの「Leopard」や「iTV」と名付けられた新機能など、多数の新製品を計画している。
Appleは、この携帯型コンピュータデバイスに関する特許出願を8月7日に提出した。特許商標庁が11月30日に公開したAppleの特許出願はこのほかにも、結合UIオブジェクト、カメラ用ラッチ、携帯メディアデバイス上でポッドキャストを利用する手法に関するものなど複数ある。
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