Blu-ray対HD DVDの次世代DVDフォーマット戦争、ネットの評判ではHD DVDが優勢――市場分析会社cymfonyが12月5日、このような報告書を発表した。
「A Blue Christmas for Blu-ray」と題されたこの報告書では、ネット上のソーシャルメディアではHD DVDに好意的な投稿の方が多いと記されている。
同社は2006年10月1日から11月23日にかけてブログ、掲示板などのソーシャルメディアに掲載されたBlu-rayおよびHD DVDに関する投稿を分析した。同社が収集した投稿は1万7664件。Blu-rayとHD DVDに関する投稿はほぼ半々、投稿者のうち40%はビデオマニアで、19%はゲーマーだった。特定の機種に関する投稿は少なく、フォーマット全般に関連した記述がほとんどだったという。
2000件の投稿を抽出して詳細に分析したところ、HD DVDに対する肯定的なコメントは、Blu-rayよりも多かった。
否定的 | 中立 | 肯定的 | |
---|---|---|---|
Blu-ray | 23.4% | 53.1% | 23.5% |
HD DVD | 14.2% | 52.8% | 32.9% |
(資料:cymfony) |
HD DVDの技術に「感銘を受けた」という投稿は、Blu-rayに感銘を受けたという投稿の2.5倍に上った。またHD DVDの利点についての投稿は、Blu-rayの利点に関する投稿より70%多かったという。Blu-rayのメリットとして宣伝されている「大容量」に関する記述は少なく、同じくBlu-rayの利点とされている「双方向性」への言及は見られなかった。
フォーマット戦争のせいで次世代DVD機の購入を遅らせるという投稿は、全体のわずか7.5%だった。
Blu-rayに対する否定的な意見の中で、最も多いのは「全般的に嫌い」というものだった。これは主に、ソニーのテクノロジーイノベーターとしての信頼性への疑問や、同社が新しいプラットフォームを成功させられるかどうかに関する疑念(ベータマックスでの失敗などに基づく)によるものだ。
次に多いのがプレイステーション 3(PS3)に関する不満だ。ゲーマーはBlu-rayプレーヤー搭載でPS3の価格が上がったことよりも、選択の余地がないことに反発しているとcymfonyは報告している。
全般的に嫌い | 26% |
---|---|
PS3の問題 | 21% |
フォーマット戦争 | 16% |
コスト | 14% |
画質への失望 | 7% |
ほかと違いがない | 7% |
タイトルの品揃え | 6% |
後方互換性 | 3% |
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