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HPの情報漏えい問題関連の訴訟、1450万ドルで和解

» 2006年12月09日 08時03分 公開
[ITmedia]

 米カリフォルニア州のビル・ロッキャー検事総長と米HPは12月7日、情報漏えいに関する訴訟で和解に達したと発表した。和解条件として、HPは1450万ドルを支払うほか、社内のコンプライアンス管理体制の強化を行う。HPは取締役会の情報漏えいに対して行った内部調査に、「プリテキスティング」と呼ばれる違法な手段を使用したとして提訴されていた。

 この訴訟では「HPの法的責任は確認されなかった」という。ロッキャー氏は「幸いなことに、HPはEnronではない」とコメントしている。

 HPが支払う1450万ドルの和解金のうち、1350万ドルはカリフォルニア州司法当局がプライバシー問題などの捜査に使う基金に充てられ、残りは民事制裁金などに充てられる。

 また和解条件には、HP社内のコンプライアンスや内部管理強化のための指針が織り込まれており、HPでは、この条件に則った新たな職の設置や内部プロセスの強化などを開始した。

 カリフォルニア州司法当局は、今回和解した民事訴訟とは別に、違法な手段での内部調査を主導したとして、HPのパトリシア・ダン元会長ら5人に対して刑事訴訟を起こしている。

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