ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

ブログのピークは2007年――Gartner予想

» 2006年12月14日 14時11分 公開
[ITmedia]

 米Gartnerは12月13日、2007年以降のITトレンドについて10の予想を発表した。

 この予想は全般的な技術分野についてのものであり、ハイテク企業や企業のIT専門家に、来るべき変化に打撃を受けることなく、これを利用する行動を取るよう促すことを意図していると同社は述べている。

 Gartnerの10の予想は以下の通り。

2009年まで、ITアウトソーシングベンダー上位10社の市場シェアは(現行の43.5%から)40%に減少し、54億ドルの売上高がシフトする。

 一部の主要アウトソーシングベンダーは現行の形では存在しなくなる。大型契約が減り、契約規模が縮小し、アウトソーシングベンダーには大きなプレッシャーがかかる。

2010年まで、グローバル市場トップ20にランクインするアジア太平洋地域のサービス企業は1社だけ。

 コンサルティング分野でアジア発のグローバル企業は比較的少ないため、売上高を急速に伸ばしてグローバルリーダーになることは難しい。

2007年前半にブログやコミュニティーの投稿者がピークに達する。

 平均的なブロガー人生のトレンドと現行のブログ成長率から考えると、既に2億人を超える「元ブロガー」がいる。このため、2007年前半のブロガー数のピークは1億人前後になる。

2009年までに、取締役や重役レベルで、企業の社会的責任(CSR)にコンプライアンス以上の優先順位が付けられる。

 規制は政府機関および企業にとって重要な問題となったが、企業が社員、顧客、株主に社会的責任を持つことの必要性も高まっている。

2007年末までに、大企業の75%が金銭的な動機でばらまかれた、従来の防御をかいくぐるターゲット型マルウェアに気付かずに感染する。

 セキュリティ脅威は変化しており、金銭的な動機によるターゲット型攻撃が増え、自動化されたマルウェア生成キットで簡単に手早く多数の亜種が作れるようになっている。だが、セキュリティのプロセスや技術はそれに追いついていない。

VistaはWindowsの最後のメジャーリリースになる。

 次世代のオペレーティング環境はモジュール式になり、少しずつアップデートされる。一枚岩的なソフトウェアリリースの時代は終わりに近づいている。

2010年までに、新しいPCの平均TCO(総所有コスト)は50%低下する。

 管理機能や自動化、信頼性の重要性が高まっており、これがコモディティ化しつつあるPCに差別化の手段を与える。複数のベンダーにわたって利用できる多くの管理・サポートツールが提供されるが、これらのツールを活用して、「出来の良さ」からコスト削減の具体例へと卒業できる企業が市場で有利になる。

2010年までに、世界の携帯電話利用者の60%が「follow-me Internet」によって「追跡可能」になる。

 ユーザーのプライバシーを保護する法規制ができているが、国家安全および国民保護への需要の高まりから一部のプライバシー規制が緩和されていく。マーケティング面の理由からも、ユーザーはプライバシーへの懸念を抑えることになる。

2011年までの間に、企業は間違ったネットワーキング技術・サービスを購入して1000億ドルをムダにする。

 大企業は競争上の利点を得られるネットワークを構築する機会を逃しており、その代わりに時代遅れの設計慣行に従っている。

2008年には、世界のデータセンターの約50%が高密度機器を支えるのに必要な電力と冷却機能を用意できなくなる。

 プロセッサの高密度配備が広がっていることから、この分野の問題は拡大し続ける。ただし2010年には革新的な技術の統合により、この問題が緩和され始める。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.