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Dell、Vista搭載マシンの先行予約開始

» 2007年01月29日 09時37分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 米PCメーカーのDellが、今からVistaの注文を受け付けると表明した。

 Dellは1月27日からMicrosoftのコンシューマー向けWindows Vistaの注文受け付けを開始すると発表文で述べている。

 Microsoftは11月30日にエンタープライズ版のVistaをリリースし、コンシューマー向けは1月30日にリリースする予定だとしている。

 Dellは一足早く注文を受け付けて、ほかのOEMと差別化を図りたい考えだ。他社はまだ、Vista搭載マシンの提供開始を発表していない。2大PCメーカーであるDellとHewlett-Packard(HP)は世界市場シェアをめぐりしのぎを削っているが、Dellはこの半年間、ライバルのHP相手に苦戦している。

 Dellは米国市場でわずかにリードしているが、2006年下半期はHPが世界PC販売で首位に立った。通年では世界PC出荷でHPとDellが実質的にトップに並んだ(1月18日の記事参照)。

 ほかの主要PCメーカーと同様に、Dellはエンタープライズ版のVista搭載とサポートを発表、大企業と中小企業の両方に売り込みたい考えだ。Gartnerは、IT管理者がエンタープライズ版Vistaへのアップグレードに着手するのは早くても1年半後になると予測している。

 しかし、コンシューマーとスモールビジネスはもっと早く新OSの採用を始める可能性がある。コモディティ化が相当進んだ市場の中で差別化を図りたいOEM各社にとって、これは追い風となるかもしれない。

 Dellによれば、コンシューマー版のVistaにはエンジニアがテストと検証に10万時間以上をかけ、50万以上の製品構成で実験を実施。Vista関連の質問に対応するため、サポートと販売要員の研修にも21万5000時間を費やしたという。

 DellはVistaユーザーに対し、デュアルコアまたはクアッドコア(4コア)プロセッサ搭載のデスクトップPCおよびノートPCを推奨している。DellのPC向けデュアルコアプロセッサはAMDとIntelの両社が製造している(2006年11月9日の記事参照)。米ラスベガスで開かれたInternational CESで、IntelはクアッドコアプロセッサをメインストリームのデスクトップPC向けに出荷開始すると発表した

 プロセッサ以外のDellの推奨仕様は、メモリ2Gバイト、メモリ256Mバイト以上の専用グラフィックスカード、大容量HDDとなっている。

 Dellは英語版のほか、フランス語、ドイツ語、スペイン語、日本語版のVistaを提供する。そのほかの言語も後日追加予定だという。

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