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Vistaのウイルス対策テスト、OneCareは「不合格」

» 2007年02月07日 10時51分 公開
[ITmedia]

 ウイルス関連情報を提供しているオンラインマガジンの英Virus Bulletinは、Windows Vistaで主要ウイルス対策ソフトの検証を実施した結果、MicrosoftのOneCareなど4製品が不合格だったと発表した。

 Virus Bulletinの検証は主要セキュリティソフトメーカーのウイルス対策製品15種類を対象に実施された。検証には、各国で出回っているウイルスの公開リスト「WildList」を使い、ウイルスのサンプルを100%検出できた製品を合格とした。

 その結果、Microsoft自身が提供するセキュリティサービス「OneCare(Windows Live OneCare 1.5)」や、McAfee(McAfee VirusScan Enterprise 8.1i)など4製品が不合格と判定された。

 McAfee製品については、VirusScanが完全にアップデートされていればウイルスのサンプルはすべて検出できたはずだと同社が反論。これを受けてVirus Bulletinで詳しく調べたところ、McAfeeの更新パッケージには確かに、検証でクリアできなかった2件のマルウェアサンプルが含まれていることを確認できたとしている。

 ただ、テスト環境ではMcAfee製品の手作業による更新でアップデートの適用に失敗したにもかかわらず、画面のメッセージとログではアップデートに成功したと表示されたという。Virus Bulletinによると、この問題が起きるのはMcAfee VirusScanがWindows VistaのUser Access Controls(UAC)に干渉されることが原因だと判明した。

 「問題はMcAfeeが最新のマルウェアに付いていけないことにあるのではなく、製品の全局面でVistaの新しいセキュリティコントロールに完全には対応できていないことにある」とVirus Bulletinは解説。Vistaは多数の製品でトラブルを引き起こしており、一見マイナーな問題に見えるかもしれないが、McAfee製品のウイルス対策機能に与える影響は大きいと指摘している。

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