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» 2007年02月14日 07時39分 UPDATE

3GSM World Congress 2007:アフリカのエイズ撲滅に携帯活用――官民が協力

医療スタッフ間の連絡だけでなく、医療データの入力や転送、医薬品の注文などにも携帯電話を活用し、エイズ撲滅に役立てようというプロジェクトが発表された。

[ITmedia]

 携帯電話をアフリカでのエイズ撲滅に活用――スペインのバルセロナで開催の3GSM World Congress 2007で2月13日、携帯通信業界と米政府による1000万ドル規模の官民パートナーシップ(PPP)「Phones for Health」が発表された。Phones for Healthには、携帯業界団体GSM Association(GSMA)の開発基金や米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)のほか、Accenture Development Partnerships、Motorola、アフリカの通信業者MTNやVoxivaが参加。まずアフリカの10カ国に焦点を当て、エイズ撲滅への携帯電話の活用を目指す。

 アフリカの多くの国では固定回線のインターネット接続はまだ少なく、伝染病の分布の記録媒体も紙が中心となっている。一方、60%以上の住民が携帯ネットワーク圏内に住んでおり、2010年には85%の住民をカバーするとGSMAは予測。Phones for Healthでは、この携帯ネットワークを活用したシステム構築を行う。

 医療従事者は、Motorolaの携帯を使って医療データなどを入力。データはGPRSで中央のデータベースに転送され、各地域の保健局などがWeb経由でアクセスすることが可能となる。医療従事者は、携帯電話をこうした医療データの入力や管理のほか、現場スタッフとの連絡や医薬品の注文、アラートの発信、治療指針のダウンロードなどにも活用できるという。

 Phones for Healthの参加組織は、既にルワンダで同様のシステム「TRACnet」を構築、2年にわたり運用している。今回のPhones for Healthは、TRACnetの経験に基づくもの。将来的にはアジアにも活動範囲を広げ、結核やマラリアなど、ほかの伝染病への対応も行う見通しだという。

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