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3M、ソニーや松下などをバッテリー関連特許侵害で提訴

» 2007年03月09日 13時39分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 米3Mは、Lenovo Group、日立、ソニー、米PanasonicなどのITベンダーを相手取り、リチウムイオンバッテリーの設計に関する特許2件を侵害されたとして米連邦地裁に提訴した。

 訴訟は3月7日、ミネソタ州の米連邦地裁に起こされた。被告にはCDW、Batteries.Com、Total Micro Technologies、松下電器産業も名を連ねている。訴状ではこれら各社に対し、損害賠償のほか、3Mの特許を侵害したバッテリーの販売停止を求めている。

 3Mは訴状の中で、同社が2005年11月15日と2006年7月18日に米特許商標庁に出願したリチウムイオンバッテリーの設計に関する特許が被告企業に侵害されたと主張している。

 問題の特許(特許番号6,964,828と7,078,128)は「リチウムイオンバッテリーのカソード構成」設計に関するもの。リチウムイオンバッテリーの設計におけるカソードは、バッテリー内部の正極をさす。

 「3Mは出願中の特許について独占的なライセンスを有する。3M IPCおよび3Mは、出願中の特許侵害に対して行動を起こし、法と権利に基づくすべての損害回復および是正を獲得するために立ち上がった」。訴状ではこう述べている。

 同社の訴えによると、被告のITベンダーは3Mの特許の1つまたは両方を使ってバッテリーを設計し、ノートPCなどの電子機器にそのバッテリーを搭載して販売した。

 リチウムイオンバッテリーとそれにまつわる問題は最近相次いでニュースになっている。Lenovoは3月1日、三洋電機が製造したリチウムイオンバッテリーに問題があったとして、ノートPCの「ThinkPad」20万台以上をリコールすると発表した。

 2006年半ばにはソニーがバッテリーのリコール問題に見舞われ、影響はDell、Apple、Lenovoなどの各社に及んだ。

 ソニーには世界的リコールによる財務負担がのしかかっている。

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