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MS月例パッチ公開、Vistaのゼロデイ脆弱性などに対処

» 2007年04月11日 07時04分 公開
[ITmedia]

 Microsoftは4月10日(日本時間11日)、月例セキュリティ更新プログラム5本を公開した。うち4本が最大深刻度「緊急」、残る1本は「重要」となっている。

 最も深刻度が高いと見られるCSRSS(Windows Client/Server Run-time Subsystem)の脆弱性(MS07-021)は、Microsoftが12月22日に報告していたもの。コンセプト実証コードも公開され、セキュリティ関係者の間では「Vista Memory Corruption Zero-Day」とも呼ばれているという。

 CSRSSのエラーメッセージ処理方法などに3件の脆弱性が存在し、細工を施したアプリケーションを使ってリモートでコードを実行される恐れがある。Microsoftではコンセプト実証コードの存在は確認したが、実際に悪用されユーザーが攻撃されたという情報は入っていないとしている。影響を受けるのはWindows VistaとWindows 2000 SP4、Windows XP SP2、Windows Server 2003/SP1/SP2。

 一方、Microsoft Content Management Serverの脆弱性修正パッチ(MS07-018)はSP1(英語版)とSP2が対象となり、リモートからのコード実行や情報漏洩につながる2件の脆弱性に対処した。

 日本のセキュリティチームのブログによると、MS07-018はインストールした更新プログラムの削除ができないため、適用前に十分な注意が必要だという。バックアップを取っていない場合、CMSの再インストールが必要になる可能性があるため、システムのバックアップを確実に取るよう勧告している。

 残る更新プログラムはWindows関連。ユニバーサルプラグ&プレイの脆弱性(MS07-019)とMicrosoftエージェントの脆弱性(MS07-020)は、悪用されるとリモートでコードを実行される恐れがある。重要レベルの1本(MS07-022)では、Windowsカーネルの脆弱性により特権が昇格される問題に対処した。いずれもWindows Vistaは影響を受けない。

 今回はセキュリティ以外のアップデートとして、前倒しで緊急リリースしたアニメカーソル脆弱性修正パッチ(MS07-017)の不具合を解消するホットフィックスも、影響を受けるユーザーを対象に同時配布する。また、悪意のあるソフトウェア削除ツールの更新バージョンも公開している。

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