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Winnyで「ジャンプ」「サンデー」違法公開、17歳ら逮捕 京都府警・摘発2例目

» 2007年05月18日 17時52分 公開
[ITmedia]

 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)によると、京都府警ハイテク犯罪対策室と五条署は5月18日、ファイル交換ソフト「Winny」を使い、週刊漫画誌に掲載された漫画を無断でアップロードしたとして、著作権法違反の疑いで東京都足立区の高専生の少年(17)ら3人を逮捕した。

 Winnyを悪用した侵害行為の摘発は、2003年11月に2人が逮捕されて以来、2例目。

 逮捕されたのは高専生と、盛岡市のアルバイトの男(26)、大阪市大正区の会社員の男(29)。

 調べでは、高専生は2月から4月にかけ、「週刊少年ジャンプ」(集英社)の漫画をスキャンした画像を、Winnyを通じて無断でアップロードし、不特定多数のユーザーに送信できるようした疑い。盛岡市の男と大阪市の男も同じころ、「週刊少年サンデー」の漫画をそれぞれWinnyを使って違法にアップロードした疑い。

 京都府警の捜査員がサイバーパトロール中に違法アップロードを発見し、ACCSを通じて著作権者に告訴意志を確認。漫画家6人が代表として3人を告訴した。

 3人は発売前の雑誌を入手してアップロードしていた。少年は違法と知りながらアップロードを続けていたことを認め、「漫画が早く手にはいることを自慢したかった」などと供述しているという。

 盛岡市の男は「史上最強の弟子ケンイチ」(松江名俊)2話、「金色のガッシュ!!」(雷句誠)2話、「ブリザードアクセル」(鈴木央)2話の著作権を侵害した疑いがもたれている。男も違法と知りながらアップロードを続けており、「早くアップロードすることで優越感に浸りたかった」と供述しているという。

 大阪市の男は「あいこら」(井上和郎)2話、「絶対可憐チルドレン」(椎名高志)1話を違法アップロードした疑いがもたれている。男も違法性を認識し、「注目を浴びたかった。たくさんダウンロードをさせてもらっていたので、『お返し』にアップロードをした」と供述しているという。

 Winnyによる違法行為が摘発されたのは、ゲームソフトなどを違法アップロードしたとして03年11月に当時19歳の少年ら2人を京都府警が逮捕して以来。翌年5月には、2人の侵害行為をほう助したとして同府警が開発者を逮捕する事態に発展。京都地裁は昨年12月に開発者に有罪判決を言い渡し、開発者側と検察がそれぞれ控訴した。

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