米IBMは11月1日、米エネルギー省アルゴンヌ国立研究所(イリノイ州)と契約し、北米初の「Blue Gene/P」スーパーコンピュータを設置すると発表した。
IBMによると、アルゴンヌ研究所のスーパーコンピュータは完成すると、最高演算性能は445T(テラ)FLOPS(毎秒445兆回)となる。アルゴンヌの現在のシステムに接続されると、同研究所は556TFLOPSのコンピューティングパワーを利用できるようになる。
IBMは独ドレスデンのスーパーコンピュータカンファレンスで6月26日にBlue Gene/Pの製造に着手すると発表した。このモデルはいずれBlue Gene/Lの後継となる。初のBlue Gene/Pは現在、独ユーリッヒ研究センターで製造中だ。
IBMはBlue Gene/Pを発表した際、ペタ(P)FLOPS(毎秒1000兆回)の持続性能を発揮できるようになると述べていた。しかしペタに到達できるかどうかは、アルゴンヌのような施設がサーバラックを何台導入するつもりがあるかにかかっている。IBM広報は、どのBlue Gene/Pが最初にペタに到達するかは分からないと話した。
現在最速のスーパーコンピュータは米エネルギー省のローレンスリバモア国立研究所(カリフォルニア州)にあるBlue Gene/Lで、演算性能は280.6TFLOPS。
エネルギー省によると、アルゴンヌのスーパーコンピュータは2008年半ばまでに完成予定で、大規模なコンピューティング環境を要する研究多数に利用する予定だという。
現行の高性能システムを超えた展開に目を向ける企業が増える中、スーパーコンピュータの分野は競争が激化している。IBMに加え、Sun Microsystemsが取り組んでいるスーパーコンピュータ「Constellation」もPFLOPS達成を目指している。10月25日にはNECが最高演算性能839TFLOPSのスーパーコンピュータ「SX-9」を発表した。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
Special
PR