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大手レーベル、Baiduなど中国企業を提訴

» 2008年02月05日 17時20分 公開
[ITmedia]

 国際レコード連盟(IFPI)は2月4日、大手レーベルが中国の大手検索エンジンを著作権侵害で提訴したことを明らかにした。

 訴えを起こしたのはUniversal Music、SONY BMG Music Entertainment、Warner Music Hong Kongの3社。北京の第一中級人民法院に訴状を提出し、中国最大手検索エンジンBaidu(百度)に楽曲の著作権を侵害されたと申し立てた。Baiduが広告収入を増やすことを目的に、第三者のWebサイトに掲載されている大量の楽曲の違法コピーに「ディープリンク」を張ってユーザーに提供していると主張し、裁判所に違法楽曲へのリンクを削除させる命令を下すよう求めている。

 これとは別に、上記レーベル3社に加えGold Label Entertainmentは、同様のサービスを提供している中国の検索エンジンSohu、およびその子会社Sogouに対して訴えを起こした。Sogouはレコメンデーションやチャートによって著作権侵害を奨励し、SohuはSogouを介してディープリンクサービスを提供していると主張している。Sohuは北京五輪の公式スポンサー。

 IFPIは2006年に同様の理由でYahoo! Chinaを訴え、2007年12月に高等人民裁判所は、このようなサービスは著作権を侵害しているという判決を下した。この判決にもかかわらず、被告企業らは侵害行為を続けていると同団体は批判している。さらに同団体は、Yahoo! Chinaが12月の判決に従っていないとして、強制的に判決に従わせるよう裁判所に申し立てた。

 「中国の音楽業界はIT企業と提携したいと考えているが、組織的な音楽の窃盗を基盤に提携関係を築くことはできない。このため、さらなる措置を取らなくてはならなかった」とIFPIの会長兼CEOジョン・ケネディ氏は述べている。IFPIによると、中国内で配布されている音楽ファイルの99%以上は違法コピーだという。

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