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Microsoft、オンラインセキュリティ技術を買収

» 2008年03月08日 08時16分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftが、カナダのCredenticaのオンラインセキュリティ技術「U-Prove」および関連特許を買収した。Microsoftが公式ブログで3月6日、明らかにした。買収金額は非公開。

 U-Proveは、ユーザーがネット上で取引を行う際、提供する情報を必要最小限にとどめることができる技術で、個人のデジタルID保護や、個人情報盗難などの被害軽減に役立つという。Credenticaのステファン・ブランズ氏が、暗号技術に関する研究を基に20年以上をかけて開発してきたものだ。

 Microsoftは、U-Proveを通信基盤技術のWindows Communication Foundation(WCF)とオンラインサービス向けのID管理システムWindows Cardspaceに統合する計画で、「セキュリティやプライバシー強化により、企業や政府、消費者など、すべてのユーザーが利益を得られる」としている。

 ブランズ氏は同技術の開発以来、数々の買収提案を受けたが「ユーザー中心のID認証は、まだビジネス上の議題として扱われていなかった」こと、「説得力のあるビジネスモデルに欠けていた」ことなどから提案を断ってきたという。しかし、同技術への需要が伸びてきており、Microsoftがセキュリティへの強い取り組みを示していると確信したことが、今回の買収成立につながったとしている。ブランズ氏など数名は、既にMicrosoftのアイデンティティ&アクセス部門に加わっている。

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