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アジア太平洋地域の携帯電話市場、2008年には4億台超えへ――IDC調べ

» 2008年03月22日 08時09分 公開
[ITmedia]

 日本を除くアジア太平洋地域の2007年の携帯電話出荷台数は3億6600万台で、前年比18%増――米調査会社IDCが3月19日、報告書をまとめた。2008年にはさらに10%伸びて、4億台を超える見通しという。

 IDCによれば、けん引力となっているのはインドと中国で、両国を合わせた出荷台数は同地域の全出荷台数の60%以上を占める。2007年、両国における携帯電話加入者数は過去最高記録を更新したが、携帯電話の普及率はインドで約20%、中国で約40%であり、成長の余地は十分に残っている。

 またIDCは、番号ポータビリティ制度が年内にインドで導入されると見ており、これにより携帯普及度にさらに弾みがつくと予測する。中国ではMotorolaが低価格モデルでシェア拡大を狙っているのと、規制緩和により国内の参入メーカーが増えることが見込まれているのとで、市場はさらに拡大しそうだ。

 アジア太平洋地域全体では依然としてNokiaが優位に立っており、その市場シェアは2006年の42%から2007年は50%へとさらに伸びた。2006年にシェア2位だったMotorolaは、主力のRAZRの不振と超低価格帯モデルの縮小で、2007年のシェアは前年の半分に。そのため前年3位のSamsungが、3G製品人気も手伝って、2位に浮上した。Sony EricssonとLG Electronicsは2007年も前年と同じく4位と5位をそれぞれ維持。しかし両社は中国で、地元企業との厳しい競合に苦戦を強いられている。

 また同地域6カ国2000人の消費者に対して調査を行ったところ、現在Nokia端末を所有するユーザーの約68%が次もNokiaを選択すると回答。現在と同じメーカーの機種を求めるという回答が次に多かったのがSamsungの48%、Sony Ericssonの46%だった。

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