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世界CRM市場、2007年の成長率は23%――Gartner調べ

» 2008年07月08日 07時09分 公開
[ITmedia]

 2007年の世界CRM(顧客関係管理)ソフトウェア市場の売り上げは81億ドルで、2006年の66億ドルから23.1%増となった。調査会社の米Gartnerが7月7日、報告した。

 ベンダー別では、独SAPが売上高20億5080万ドル、市場シェア25.4%で首位。2位の米Oracleは売上高13億1980万ドル、シェア16.3%だった。上位ベンダーで2006年から最も高い成長率を記録したのが米Microsoftで88.6%増の3億3210万ドル(売上高では5位)、成長率2位は米SalesForce.comで49.8%増の6億7650万ドル(3位)だった。

 CRM市場を継続して押し上げているのがSaaS (サービスとしてのソフトウェア)で、2007年のCRMソフト売り上げの15%以上を占めた。SaaSを専門に提供するベンダーに加え、これまでOn-Premise型(ユーザーが独自にサーバを設置し運用する従来型)を提供してきたベンダーがSaaSの提供も開始したり、従来型からSaaS型へと切り替えたりする企業が増えてきたためとみられる。また現時点ではソフトウェア売り上げがSaaS売り上げの大半を占めるが、マーケティング自動化、カスタマーサービスやサポート関連ソリューションの需要が伸びているという。

 地域別に見ると、CRM市場は特に欧米に集中している。2007年では、CRM市場の53%以上が北米、32%が西欧諸国だった。しかし同年、中東、アフリカ、東欧市場が40%を超える成長率を記録している。ラテンアメリカ諸国でもCRM市場の成長が加速、アジア太平洋地域ではシンガポール、マレーシア、香港、ベトナム、韓国でのCRM市場拡大にともない、ベンダー数が増加している。同地域ではオーストラリアが最大の市場だが、長期的に見ると中国とインドが大きな可能性を秘めているという。

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