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「iPhoneが欲しくない」と言えない

» 2008年07月14日 16時59分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 先週のアクセストップは、mixiをかたった「ミクシー」からの迷惑メールに注意するよう、ミクシィが呼び掛けているという記事。「ミクシー」の広告はGoogleのコンテンツ連動型広告にも表示されることもあるようで、注意が必要だ。

 先週11日にiPhone 3Gが発売され、iPhone関連の記事が4位に入った。記者の周りでも話題はiPhone一色。Twitterやmixiの更新情報もiPhone関連のコメントに埋め尽くされた。

 記者は携帯電話にこだわりがないせいか、iPhoneをそれほど欲しいと思わず、この熱狂は驚きだった。新し物好きなMacユーザーだけでなく、テレビのニュースでも大きく取り上げられ、一般の人も興味を持っていたことにまた驚いた。

 なぜこんなに人気なのだろうか。Apple製品ファンの人が飛びつく気持ちは分かるが、「Appleファンではないし、ガジェットもそれほど興味がないが、iPhoneは気になる」と言っている人も多い。そんな人に、欲しいと思う理由を聞いてみた。

 彼らはiPhoneの魅力について「デザインがかっこよくて持っていたら自慢になる」「iPodを持っていないから、電話と一体化できると便利そう」「外出先でネットを使いたいが、普通の携帯のフルブラウザは難しそう。iPhoneは分かりやすそう」などと話していた。

 どうやら見た目のかっこよさやiPodから派生したApple製品のブランドイメージの良さ、操作の分かりやすさなどに惹かれているよう。それぞれの意見に「なるほどなぁ」と思いつつも、何時間も行列し、月額7000円以上×2年を支払う理由としては弱いようにも感じた。

 記者は携帯電話のメール機能をよく使うから、メールがやや打ちにくそうなiPhoneには魅力を感じない。iPodも持っているから音楽再生機能は不要だし、外出先でPCサイトを見ることもそれほどないから、フルブラウザも魅力的には映らない。App Storeもプラットフォームとしてすごいなぁとは思うが、欲しい物が売っているわけでもない。実機も触らせてもらったし、かっこいいなと思ったが、キャリアを乗り換え、炎天下行列するほどの魅力は感じなかった。

 ネット上でもマスコミでも「iPhoneがすごい」という意見が圧倒的で、「iPhoneはいらない」「どこがすごいか分からない」という意見はあまり見当たらない。新しいコンセプトのハードウェアやサービスはたいてい賛否両論が挙がるものだが、iPhoneに関しては“否”の意見があまりに少ない気がして、ちょっと気持ち悪いなぁと思っている。

 記者は「iPhone、特に欲しくないし魅力もいまいち分からないなぁ」とずっと思ってきたのだが、周囲のiPhone人気に気圧され、そんな本音をなんとなく言えずに来た。こんな気持ちでいるのは記者だけだろうか。それとも同じ気持ちの人が、少しはいるのだろうか。「この記者はiPhoneを分かっていない」とバッシングを受けるのかな、とちょっとびくびくながら今、この記事を書いている。

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