企業の採用責任者の約半数は、求職者の履歴書に嘘を見つけたことがある――就職情報サイトCareerBuilder.comが、このような調査結果を発表した。
この調査は同サイトの依頼で米Harris Interactiveが実施したもの。米国の約3100人の採用責任者と人事担当者、約8700人の労働者が回答した。
履歴書で「真実を誇張したことがある」と認めた労働者がわずか8%だったのに対し、採用責任者の49%が、履歴書の虚偽を見つけたことがあると報告している。嘘を見つけた採用責任者のうち、57%は自動的に採用を断ったという。36%は、嘘をついた求職者の採用を検討したが雇わなかったと答え、採用したと答えたのは6%だった。
最も多く嘘が見られたのは、「職務内容(38%)」「スキル(18%)」「雇用の時期(12%)」「学位(10%)」「以前の勤務先(7%)」「肩書き(5%)」だった。業種別で見ると、接客業が最も履歴書に虚偽が見られ(60%)、運輸・公共事業(59%)、IT(57%)がそれに続く。最も低いのは政府機関で45%だった。
また、採用責任者に「これまでで一番とんでもない嘘」は何だったか尋ねたところ、「ケネディー家の一員を自称」「他人の写真付きで履歴書を提出」「時間給労働者だったのにCEOと書いてあった」「生まれる前にあった戦争に参加したと主張」「100%白人なのにヒスパニック系を自称」「自称元プロ野球選手」といった答えが挙がったという。
CareerBuilder.comの人事責任者ローズマリー・ハフナー氏は「ちょっとした誇張でも信頼を損なう可能性がある。スキルや経歴に不足があると心配しているのであれば、嘘は解決策にならない」と語る。同氏は求職者に対し、印象に残る履歴書を作るためのアドバイスとして、具体的な成果を強調することや、履歴書の自動スキャンでよく検索される「問題解決と意思決定のスキル」「口頭および文書でのコミュニケーション」などのキーワードを含めることを勧めている。
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