調査会社の米Gartnerは10月8日、2008年の世界のIT支出額は前年を8%上回り、3兆4000億ドルに達するとの見通しを発表した。ただし伸びは米ドル安によるところが大きく、実質的には4.5%前後の成長になるとみている。2009年は前年比6%増の3兆6000億ドル程度と予測している。
カテゴリー別で特に伸びが大きいのはソフトウェアへの支出で10%以上の成長が見込まれ、続いてITサービスが9.4%伸びる見込み。ソフトウェアの技術革新がサービス部門の需要喚起にもつながっているという。IT支出全体のうち、ITサービスと通信接続サービスへの支出が70%を占めている。
企業はハードウェアやソフトウェアを自社で保有する形態から、クラウドコンピューティングなどのように、オンラインサービスに加入して利用ごとに代価を支払うモデルへと切り替えつつあるという。多くの企業はソフトウェアの更新時期にあるが、それは必ずしもソフトウェア市場の伸びにつながるわけではない。SaaS(サービスとしてのソフトウェア)、クラウドコンピューティング、SOA(サービス指向アーキテクチャ)、オープンソースソフトウェアなどがソフトウェア市場に大きな変化をもたらすとGartnerはみている。
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