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「新しい家族の絆」――「Windows Home Server」日本語版、30日に発売

» 2008年08月20日 17時53分 公開
[宮本真希ITmedia]
画像 写真や音楽ファイルなどを一元管理

 マイクロソフトは、家庭用サーバOS「Windows Home Server」日本語版(WHS)を8月30日に発売する。PCパーツなどとセットで購入できるDSP版のほか、NECやデルなど15社が順次、WHSを搭載したホームサーバを発売する。「ママ、どうしておうちにサーバがあるの?」と絵本形式で解説するパンフレットも用意し、企業向けのイメージがあるサーバの家庭向け需要を開拓していく。

 サーバ用OS「Windows Server」をベースに、ホームサーバ用機能を統合。2台以上のPCを保有する家庭やSOHOがターゲットで、ファイル共有やリモートアクセス、自動バックアップ機能などを備える。家族それぞれのPCとサーバをネットワークでつなぎ、写真や音楽、動画、文書などを共有・バックアップするといった利用法を想定している。

 同日公開したプロモーションサイトでは「新しい家族の絆」というフレーズでPR。母親が子どもにホームサーバについて説明する絵本形式のパンフレットも配布し、企業向けで堅いイメージがあるサーバ製品を家庭向けにも売り込んでいく。

リモートアクセス機能も

画像 Webブラウザ経由で外出先からサーバの共有フォルダにアクセス

 WHSを搭載したサーバに、PCやXbox 360など「WindowsMedia Connect」に対応した10台までのデバイスを接続可能。複数のPCに分散したファイルを一元管理できるほか、PCに保存した写真をXbox 360経由でテレビで見るといったことも可能だ。

 リモートアクセス機能を備えた。外出先からWebブラウザ経由で、サーバの共有フォルダやPCのリモートデスクトップに接続できる。離れて暮らす家族に、自宅PCに保存した子どもの動画を見てもらう――といった利用法を想定する。

 サーバに増設した複数のHDDを、SATAやUSB外付けなどインタフェースにかかわらず1つのストレージに見せる「ドライブエクステンダー」技術も搭載している。接続したPCの自動バックアップ機能も備え、サーバに接続したPCのHDDイメージをOSを含めてバックアップする。

SOHOや大学の研究室にも

 WHSに対応した製品は、NEC、デル、エプソンダイレクト、アプライド、クレバリー、サードウェーブ、サイコム、ソフマップ、九十九電気、PDXジャパン、ブレス、マウスコンピューター、ユニットコム、レイン、ロジテックの15社が順次発売する。

 WHS対応のウィルス対策ソフトはKaspersky Labs Japanが、WHSを使ったオンデマンドビデオシステムはストリーミング21が発売する予定だ。

 すでに英語版のWHSを使っているユーザーには、日本語版へアップデートするための技術資料などを提供していくとしている。


画像 PDXジャパン製
画像 デル製(右)とブレス製
画像 マウスコンピューター製

「ママ、どうしておうちにサーバーがあるの?」――絵本で販促

 ターゲットは、子どもの写真などを多数保有している30〜40代、SOHOなどの中小規模オフィス、大学の研究室、自作PCユーザーなど。「2台以上のPCを所有する全国の420万世帯を対象にホームサーバ市場を創出する」と同社サーバプラットフォームビジネス本部の五十嵐光喜本部長は意気込む。

 家電量販店などでは、サーバの使い方を説明した絵本形式のパンフレットを配布。一般ユーザーにはハードルが高いサーバ製品を身近に感じてもらう狙いだ。

 パンフレットは「ママ、どうしておうちにサーバがあるの?」というタイトルで、母親が子どもに家庭用サーバについて説明するという内容。「おうちにあるコンピュータが全部つながるの」「おうち用のサーバなんておかしいって言う人もいるかもしれない。でも大丈夫 どうしてかわかる?みんなうらやましいだけなの!」などと書かれている。


画像 絵本形式のパンフレット
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