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「2050年にはマシンは人間にもっと近くなる」――IntelのラトナーCTOIntel Developer Forum 2008

» 2008年08月22日 08時25分 公開
[ITmedia]

 米Intelのジャスティン・ラトナーCTO(最高技術責任者)は8月21日、サンフランシスコで開催の2008 Intel Developer Forum(IDF)で基調講演を行い、ワイヤレス充電技術や、用途によって形状を変えるデバイス、ロボット技術など、現在開発中の技術や未来の技術について語った。

 ラトナー氏によると、現在同社はマサチューセッツ工科大学(MIT)の物理学者のアイデアを基に、ワイヤレス充電技術「Wireless Resonant Energy Link(WREL)」に取り組んでいる。同氏はコンセントやケーブルを一切使わないワイヤレスな状態で、60ワットの電球を点灯してみせた。

catomsのマイクロロボットのプロトタイプ。直径44ミリで24個の電磁石が付いている

 またIntelは、「catoms」と呼ばれるマイクロロボットを数百万個単位で組み合わせ、変形可能な素材を作る実験を行っている。例えば、ポケットに入れているときは小さな携帯PCが、携帯電話として利用するときにはイヤフォンの形に変化し、ネットに接続するときにはキーボードを備えた平らな形に変形する、といったことが可能になるという。

 ロボットをより身近なものにする研究開発も進んでいる。ラトナー氏は、同社研究所で開発中の、2台の個人向けロボットのプロトタイプを披露した。魚類のように、電場によって触れる前にものを感知する機能を手に装備したロボットのデモや、相手の顔を認識し、命令を理解して行動するロボットのデモを行った。

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