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スーパーコンピュータTop500、1位はRoadrunner。中国が10位に

» 2008年11月17日 16時59分 公開
[ITmedia]

 IBMのスーパーコンピュータ「Roadrunner」が、2期連続でスーパーコンピュータTop500リストで1位を獲得した。

 2008年11月の最新ランキングで、米エネルギー省のロスアラモス国立研究所のRoadrunnerは1.105P(ペタ)FLOPSのベンチマークスコアを記録した。前回(2008年6月)のスコアは1.026PFLOPSだった。

 2位は米オークリッジ国立研究所にあるCray製の「Jaguar」で、スコアは1.059PFLOPS。Roadrunnerに続き、PFLOPSの壁を突破した。Crayは前回トップ10入りが1台だったが、今回は4台ランクインしている。

 3位は米航空宇宙局(NASA)エイムズ研究所のSGI製「Pleiades」で、スコアは487.01T(テラ)FLOPS。以下IBMのBlueGene/L、BlueGene/Pが続く。前回トップ10に3台入っていた欧州勢は後退し、中国が10位に入った。

2008年11月スーパーコンピュータTop10
順位 開発元 システム名 スコア(TFLOPS) 納入先
1 IBM Roadrunner 1105 米国 ロスアラモス国立研究所
2 Cray Jaguar Cray XT5 1059 米国 オークリッジ国立研究所
3 SGI Pleiades Altix ICE 487.01 米国 NASAエイムズ研究所
4 IBM BlueGene/L 478.20 米国 ローレンス・リバモア国立研究所
5 IBM BlueGene/P 450.30 米国 アルゴンヌ国立研究所
6 Sun Microsystems Ranger SunBlade x6420 433.20 米国 テキサス大学高度コンピューティングセンター
7 Cray Franklin Cray XT4 266.30 米国 ローレンス・バークレイ国立研究所
8 Cray Jaguar Cray XT4 205.00 米国 オークリッジ国立研究所
9 Cray Red Storm 204.20 米国 サンディア国立研究所
10 Dawning Dawning 5000A 180.60 中国 上海スーパーコンピュータセンター

 日本勢は27位に東京大学のT2Kクラスタ(前回は16位)が、29位にNECとSunによる東工大のTSUBAMEが入っている。地球シミュレータは前回49位、今回は74位となっている。

 プロセッサ別では、Top500中75.8%のシステムがIntelプロセッサを採用。この割合は前回とほとんど変わっていない。その次は、IBMのPowerとAMDのOpteronがほぼ同率(約12%)となっている。クアッドコアプロセッサ搭載システムの割合が急速に増えており、500台中336台がクアッドコアCPUシステムという。シングルコアプロセッサ搭載システムはわずか4台で、9コアのプレイステーション 3(PS3)プロセッサを搭載したシステムは7台だった。

 ベンダー別では、台数ベースではHewlett-Packard(HP)が500台中41.8%を占め、37.6%のIBMがそれに続く。前回はIBMが42%、HPが36.6%だった。性能ベースではIBMが引き続き1位だった。

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