田代まさしさんの人生は、山あり谷ありでジェットコースターのようだ。「ダジャレの帝王」と呼ばれ、月に1000万円稼いだ時期があった。刑務所という「笑いのない世界」にも入った。刑務作業で得られる月収は400円だった。
昨年6月、3年半ぶりに出所した。「俺は過去の人」――こんなふうに思っていたが、イベント司会などの仕事が舞い込んでいる。今年3月には動画サイト「zoome」で冠番組「田代まさしのお久しブリーフ」も始まった。番組を見た人から「面白かった」とほめられたが、実はまだ本調子ではないという。「俺の面白さはこんなもんじゃない」と密かに思っている。
ネットでは“ネ申”と呼ばれる。米TIME誌の「PERSON OF THE YEAR」のネット投票で、田代さんが一時的に1位になった“田代祭”は、もはや伝説(?)だ(1位はなんと?TIME「PERSON OF THE YEAR」投票にネットの“力”)。昨年10月にブログを始めたときには、サーバが落ちるほどアクセスが殺到した。
そんな田代さんに、獄中で苦労したことや出所して驚いたこと、「2ちゃんねる」や今のテレビ番組について思うこと、ダジャレを考えるコツなどを、おおいに語ってもらった。ITmediaに“ネ申降臨”、とくとご覧あれ。
――ネット界では“ネ申”と呼ばれるほどの人気です。
“ネ申”と呼ばれ始めたころ「“ねざる”って何だ?」と思っていました。神なんておこがましいです。
――なぜ人気だと思いますか。
うーんなぜだろう、すごい不思議です。加勢大周さんとか、ほかにいじられそうな人がいるのに、なんで俺だけこんなにいじられるんだろう。
――いじられることについてどういうふうに感じていますか。
「俺は過去の人間」という意識があったので、ネット上で今でも話題にしてくれることはうれしいですね。
2ちゃんねるに、俺が志村けんさんの風呂をのぞいている合成写真が投稿されていたことがあるんですが、すごく凝っていて、労力がかかっていて、驚きました。
先日、週刊誌「SPA!」の嫌いな有名人ランキングで3位に入ったんです。1位は麻生太郎首相、2位は小島よしおさんだった。忘れられた存在だと思っていたのに、そうそうたるメンバーと肩を並べさせてもらってうれしかった。「まだそんなレベルにいさせてくれるんだ」と思いました。
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