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手のひらをサッとかざして静脈認証 富士通フォーラムで新技術展示富士通フォーラム2009

» 2009年05月13日 07時00分 公開
[小笠原由依,ITmedia]

 富士通は、プライベートショー「富士通フォーラム2009」(東京・国際フォーラム)を5月14日、15日に開く。手のひら静脈認証の高速撮影技術のデモや、暗号化した紙文書を携帯電話で復号化する技術を展示している(参考記事)。

photo 手のひらの静脈を高速撮影し、認証する装置

 手のひらの静脈認証は従来、認証デバイスの上で手を静止させる必要があったが、新技術では、毎秒30フレームで連続撮影することで、手のひらをサッとかざすだけで認証できるようにした。

 各フレーム内で被写体ブレを防止するため、照明や撮影用光学システムを最適化。撮影した画像のうち認証できるもののみ抽出する。

 遊園地などの施設入館用や、従業員の多い事業所への入退室用など、短時間で多くの人を認識する必要がある施設での利用を想定している。


photo FeliCaを利用したデジタルサイネージ

 タッチパネルやFeliCaを利用したデジタルサイネージも展示。タッチパネルでフロアの情報などを見られるほか、NTTドコモの携帯電話で、FeliCaを利用してクーポンをダウンロードできる。


 微弱電波を利用し、半径約2メートルに限定したワンセグ動画配信が行える「SpotCast」も展示。FeliCa機能を搭載したワンセグ端末に、チャンネル情報を配信することも可能だ。

 水族館や美術館で、来訪者の持ち込んだワンセグ端末に解説動画を配信したり、スーパーなどでCM動画を配信して販促に生かす、といった用途を視野に入れている。

photophoto 「SpotCast」(左)。会場ではキャベツの販促という設定でレシピ動画を配信していた

photo ユーザーの食事・運動情報を栄養士がWeb上で一括管理できる

 携帯電話を利用したメタボリック症候群対策サービスも参考出展していた。メタボリック症候群と診断されたユーザーが、毎日の食事記録や運動記録を携帯電話で入力。管理栄養士や保健師がWebで確認し、アドバイスを行う。対面ではなくWebを利用することで栄養士や保健師の在宅勤務も可能で、人材不足にも対応するとしている。


 農業の生産計画から出荷までを一括管理するサービスのデモも行っていた。農場に設置したセンサーを使い、収集した生育環境のデータや、就農者の経験やノウハウを集約したデータベースを作成。作物の育ち具合や耕作地の状態を分析し、土壌の質を高めるためのアドバイスなどを行う。

photophoto 作業アドバイスはPCと携帯電話から見られる。現在は、農業経営を手掛ける新福青果の農場で試験運用している

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