マイクロソフトは5月20日に都内で開いたWindows 7のメディア向け説明会で、「Windows 7はユーザーの声を徹底的に吸い上げて開発した」と強調した。
「Vistaには“悪い面”があった。ユーザーが求める機能を実装できたか、その機能を訴求するマーケティングができたかという点だ」と、コンシューマーWindows本部の藤本恭史本部長は反省する。
7はVistaの反省を生かし、ユーザーからの要望をできるだけ反映したという。「マイクロソフトが何をしたいかではなく、ユーザーが何をしたいかが重要だ」(コマーシャルWindows本部の中川哲本部長)
7の開発がスタートしたのは、2007年1月末のVista発売直後ごろから。ユーザーの声を吸い上げるため、世界200カ国のVistaユーザーを対象に、1100万人・600万PCの環境やソフトの情報をオンラインで集めた上で、Web経由で1600件のヒアリングを行い、Vistaへの意見を聞いた。Vistaの次期OS(Windows 7)についても、200カ国・2600人に要望などをヒアリングしたという。
その上で、「ノートPCを外に持ち歩くビジネスパーソンなら」など、100種類の利用シナリオを作成。搭載する機能を議論し、約600の機能をテストした上で、搭載する機能を絞り込んでいった。
「Vista発売時は、XPとの互換性が伴わなかったという声もあった」(藤本本部長)という反省から、7はVistaとの互換性を9割近くに高めることを目指して開発を続けている。
製品エディション(SKU)は6つ(国内は5つ)あるが、メインストリームは家庭用が「Home Premium」、企業用が「Professional」。メインを2つに絞ることで、「SKUが多すぎて分かりにくい」という批判があったVistaと異なり、「シンプルで分かりやすく、を心掛けた」(中川本部長)としている。
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