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OracleのSun買収、舞台裏で何が起きていたのか(3/4 ページ)

» 2009年05月25日 07時00分 公開
[Chris Preimesberger,eWEEK]
eWEEK

2月23日:Sunのスコット・マクニーリー会長がOracleのラリー・エリソンCEOと戦略的取引の可能性に関して会談。

2月22〜26日:Sun取締役が経営陣、顧問と3回の特別会議を開き、IBMの修正版の買収提案、HPおよびOracleとの交渉の状況について話し合う。Sunの経営陣と顧問はHPに買収案の作成を求めたが、HPはそうしなかった。マクニーリー氏はエリソン氏との話し合いを保留にした。

2月26日〜4月4日:Sunとその顧問、IBMおよびその顧問弁護士が、正式な契約書の草案についてなど、長時間にわたる交渉を行う。取引を確実なものにするための対処が必要であることが焦点となっていた。

 「特に、関係者A(IBM)との取引が独占禁止当局からの承認を得られる可能性を高めること、関係者Aとの取引が当局の承認を得られなかった場合に当社事業へのリスクを緩和すること、当局の承認が得られた場合に関係者Aに取引完了を義務付けることが焦点だった」とSunの文書にはある。

 この期間、Sunの取締役は6回会合し、「経営陣および顧問と、関係者Aとの交渉、Oracle、関係者B、この期間中に交渉を求めたその他企業とのやりとりの状況、関係者Aの独占交渉権の終了について話し合った。だが、取締役と委員会は関係者Aとの交渉を続け、独占交渉権を終了しないことに決めた」。

3月12日:OracleがSunの取締役会に、Sunのソフトウェア資産の買収、少数株式の取得、戦略的提携を提案する書簡を送る。

3月16日:Sun取締役、経営陣、顧問がOracleの提案と取締役の受託義務について協議する。取締役はIBMとの交渉を続けることにし、Oracleの提案に応えるためにIBMの独占交渉権を打ち切ることはしないと決定。

3月18日:Sunが身売り交渉をしていることが報じられる。eWEEKはIBMを身売り先の候補と伝えた。

3月29日:IBMが提示額を1株10ドルから9.40ドルに引き下げると通達し、買収案を進めるためのほかの条件を提案。

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