ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

ゴマブックスが民事再生を申請

» 2009年09月07日 10時50分 公開
[ITmedia]

 中堅出版社・ゴマブックスは9月7日、民事再生法の適用を東京地裁に申し立て、同日、保全命令を受けた。帝国データバンクによると、負債総額は約38億2000万円。

 1988年に創業。自己啓発書やビジネス書、児童書などを幅広く手掛け、ケータイ小説「赤い糸」シリーズ(累計330万部)や、ビジネス書「なぜエグゼクティブはゴルフをするのか?」(30万部突破)、児童書「ちびギャラ」シリーズ(累計150万部)などベストセラーで知られ、「しょこたん☆ぶろぐ」などブログ本も手がけていた。

 2009年1月期には、近年のピークとなる売上高約32億3200万円を計上していた。一方で景気低迷や返本率の上昇など、業界環境が悪化。新刊の出版点数を増やしたが販売が激減するなどし、同期の経常損益は約5億2700万円の赤字に、在庫評価損の計上で最終損益は約10億3500万円の赤字に陥っており、債務超過に転落。25億円を超える借入金も重荷になっていた。

 2月には経営効率化を目的として親会社のゴマ・ホールディングスを吸収合併するなどリストラを進めていたが、春から取引先が保全の動きを強めていたという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.