季節は秋、秋と言えば食欲だ。サンマやサケなど魚もおいしい季節だが、ガスレンジも七輪もないオフィスでは、焼きたての魚など夢のまた夢……
ではない。小林製薬がこのほど発売した、「チンしてこんがり」を使えば、オフィスでも焼きたての魚が食べられるというのだ。
魚焼きパックは、2つ折りの紙製シートだ。生の切り身を挟んでレンジに入れ、約3分間加熱すれば、こんがりふっくらとした焼き魚ができあがるという。
サイズは150(横)×90(縦)ミリと切り身1枚がちょうど入る程度。シートの内側、生魚に接する部分には「こんがり焼きシート」が貼り付けてある。このシートがレンジの働きで素早く200度前後まで温まり、接触している魚を焼き上げるそうだ。
価格は1箱4枚入りで315円。日常で使うには少しお高めな気もするが、オフィスで焼きたての魚が食べられると思えば安い買い物かもしれない。
用意したのは、塩ザケ、サワラの西京漬け、アジの開き、そして秋の味覚・サンマだ。魚が焼けるならきっと肉も平気だろうと、焼き肉用カルビも買ってみた。よし、さっそく電子レンジを使って調理開始だ。
オフィスで生魚のパックを開けると漂う魚臭さ。周囲の視線も感じるが気付かないふりをし、魚焼きパックに魚を乗せていこう。「こんがり焼きシート」に魚を載せ、パックを閉じてレンジでチンだ。
まずは、焼き魚の王道・塩ザケからチャレンジ。切り身が長く、シートからちょっとはみ出てしまったが、端を曲げて乗せてみた。シートをぱたっと閉じ、底面の切れ込みを持ち上げると上下のシートが固定され、ぴったりとくっつく。
注意書きには、「耐熱皿に乗せてレンジに入れるように」とあるが、残念ながら会社に耐熱皿がない。危険な予感もするが、今回は紙皿で我慢しよう(まねはしないでください)。
600ワットの「レンジ強」で待つこと2分半。レンジの中から香ばしい香りがただよい、においだけでもおいしそうだ。ただ近くの席から「魚くせえ!」という声が聞こえてきた。
3分経ってレンジを開けると中からこんもりと湯気が。魚の焼けた香ばしいにおいが周囲に漂う。シートを開くとなんと感動! サケから脂がしみ出し、ジュージューと音を立てて焼けているではないか! 焦げ目も何となく付いている。
シートはかなり熱くなっているので、開く時には注意が必要。油断して思い切り触った記者は、静まり返った社内で何度か「あぢっ!」と叫ぶはめになった。さて、次はお待ちかねの試食だ……!
「うんまいっ!!!!」。驚いた。魚を焼いたこともない料理下手な記者でも、レンジでチンするだけでおいしく焼けてしまった。皮が焼けていないのではと少し不安だったが大丈夫。パリパリに焼け、食欲をそそる。適度に脂の落ちた身は、ふっくらジューシーで「お母さん、ご飯よそって〜」と言いたくなった。
幸先のいいスタートに調子に乗った記者は、ほかの魚も試してみることにした。次は、サワラの西京漬けとアジの開きだ。西京漬けは、端が焦げ付いてしまい一部シートからはがれなくなったものの、味は悪くない。魚の中央部分の焦げ目がシートに貼り付いてしまったのは残念だが、満足いく味だった。アジの干物は傑作。脂が表面からこぼれ落ち、ふっくらと焼き上がった。社内での評判もアジが一番良かった。
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