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世界初のアクティブマトリクスEPDウオッチを発表――セイコーバーゼルワールド2010

» 2010年03月26日 19時30分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 セイコーウオッチは、スイス・バーゼル市で開かれている「バーゼルワールド2010」(参照記事)において、世界初のアクティブマトリクスEPDウオッチを発表した。2010年後半に国内外で発売される予定。

アクティブマトリクスEPDウオッチ
バーゼルワールド2010のセイコーブースにて撮影。4段階の階調表現により、さまざまな表現ができる。視野角は180度

 EPDとは“ElectronicPhoretic Display(電気泳動ディスプレイ)”の略で、電子インクによる表示方式の1つ。白い粒子と黒い粒子を内包したマイクロカプセルを電極で挟み、電界を与える方向によって、白を表示したり、黒を表示したりする。今回のEPDウオッチでは、300dpiの高精細表示を実現。ディスプレイ上にドットが約8万個並んでおり、4段階の階調表現ができる。

 セイコーウオッチでは2005年11月に初めて電子インク技術を応用した腕時計「スペクトラム」を発表しており、今回は同社のEPDウオッチとして3代目にあたる。これまではあらかじめレイアウトされた70〜120本のセグメントのオン/オフで時間を表示していた(セグメント方式)ため自由度が低かったが、アクティブマトリクス方式では細かいドットごとにオン/オフの制御ができるので、より多様な表現が可能になった。

2005年11月発表の初代EPDウオッチ「スペクトラム」。細長いセグメントごとに黒と白を表現する

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