マイクロソフトは4月22日、「Office 2010」日本語版のボリュームライセンスを5月1日に、パッケージ版を6月17日に発売すると発表した。エントリー向けパッケージなどを「Office 2007」より3割前後値下げし、幅広いユーザーへの普及を狙う。
パッケージ版の製品エディション(SKU)は、Word、Excel、Outlook入り「Personal」、PowerPointとOneNoteを加えた「Home & Buisiness」、さらにPublisherとAccesssも備えた「Professional」、学生・教職員向けにProfessionalを廉価提供する「Professional Academic」の4種類。それぞれ、32ビット版と64ビット版を同梱する。
SKU | 通常版参考価格 | アップグレード版参考価格 | Word、Excel、Outlook | PowerPoint、OneNote | Publisher、Accesss |
---|---|---|---|---|---|
Personal | 3万1290円 | 1万6590円 | ○ | - | - |
Home and Business | 3万6540円 | 2万6250 | ○ | ○ | - |
Professional | 6万2790円 | 3万9690円 | ○ | ○ | ○ |
Professional Academic | 2万9800円 | - | ○ | ○ | ○ |
参考価格は、Personal通常版が3万1290円、アップグレード版が1万6520円と、前バージョンの「Office 2007」(通常版4万7040円、アップグレード版2万2890円)より約3割低価格に抑えた。同社が主力製品と位置付ける「Home and Business」の通常版も3万6540円と、Office 2007の同等製品(「Standard」通常版、5万5440円)より約3割安い。
「PC本体の価格が下がっている中で、コンシューマーがソフトウェアに投資する金額のハードルも下がっている」と、同社の横井伸好 インフォメーションワーカービジネス本部長は思い切った値下げの背景を説明する。
特に家庭向けOfficeは、PCにプリインストールされたものを利用しているユーザーが9割に上るという。「Personal」のアップグレード版を1万6590円と低価格で提供することで、プリインストール版ユーザーに、気軽に最新バージョンにアップグレードしてもらう狙いだ。アップグレード版の提供は、「プリインストール版の普及している日本国内のみ」という。
5月1日発売のボリュームライセンスは、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook、Publisherをセットにした「Standard」と、StandardにAccess、Infopath、Communicator、SharPoint Workspaceを足した「Professional Plus」の2形態。後者を中核製品と位置づけて売り込んでいく。
Officeシリーズの機能をWebブラウザで利用できる「Office Web Apps」も、各パッケージ/ボリュームライセンス発売と同時期にサービスインする予定だ。
Office 2010 β版は世界で750万人以上がダウンロードし、日本では2007 β版の倍以上となる40万人以上が試用。89%のユーザーが「満足した」と答えたという。「顧客の関心は高く、大きな手応えを感じている」と、横井本部長は販売への期待を込める。
パッケージ版の予約受け付けは4月22日からスタートし、キャンペーンも始めた。Officeシリーズのアシスタントとして「一部に熱狂的な支持者がいる」という「冴子先生」が、2次元キャラではなく3次元の女性として復活し、Office 2010をPR。「冴子先生 2010」として25日から全国20都市を周り、セミナーやイベントを行う。冴子先生と、アシスタントのイルカ「カイル」のTwitterアカウントも設置し、特設サイト「冴子ちゃんねる」をオープン。Ustreamも活用していくという。
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