米Googleは8月13日(現地時間)、米Oracleが同社に対して起こした特許侵害訴訟は「事実無根」であると反論し、オープンソース標準を「断固として防衛」するとともに自社のAndroid OSを守ると言明した。
Googleの広報担当者は「Oracleが根拠のない訴訟によって、GoogleとオープンソースのJavaコミュニティーを攻撃しようとしていることに失望した」と米eWEEKの取材で語った。
「オープンソースのJavaコミュニティーは特定の企業と結び付いてはおらず、Webをより良い場所にするために毎日努力している。われわれはオープンソース標準を断固として防衛するとともに、今後も業界各社と協力してAndroidプラットフォームの開発を続けるつもりだ」(同広報担当者)
Oracleは8月12日(現地時間)、GoogleがJavaに関連する7件の特許および著作権を侵害しているとして同社を提訴した。Oracleは米Sun Microsystemsを56億ドルで買収したのに伴い、数千件のJava関連特許を取得した。買収完了後、SunはOracle Americaという社名に変更された。
Androidには、Javaベースのアプリケーションフレームワーク上で動作するJavaアプリケーションおよびDalvik仮想マシン(VM)上で動作するコアライブラリが含まれる。
訴状によると、「GoogleはAndroid(Dalvik VMおよびAndroidソフトウェア開発キットを無制限に含む)を積極的に配布し、その利用を製品・アプリケーションのメーカーに促している」という。
Androidは大きな成功を収めており、1日当たり20万台のスマートフォンに組み込まれて出荷されている。米Nielsenなどの調査によると、4〜6月期にはAndroidベースのスマートフォンの出荷台数は、人気の高いAppleのiPhoneを上回った。
Wall Street JournalによるとGoogleはJavaをめぐってSunと交渉したものの、ライセンス契約を結ぶまでには至らなかった。しかしSunはGoogleの動きをとがめはしなかった。OracleはSun買収後にGoogleとの交渉を再開したが、ライセンス料金をめぐって折り合いがつかず、両社の話し合いは決裂した。
このため、OracleはGoogleによるAndroid開発でのJava利用の禁止を求める訴訟を起こした。さらにGoogleの技術者は特許侵害に気付いていたとして、Oracleは損害賠償も求めている。
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