スペインのセキュリティ企業Panda Securityは、今年に入って作成された有害ソフトウェア(マルウェア)の数が約2000万に達したとする統計を発表した。
Pandaによると、現在出回っている全マルウェア(既存のマルウェアの亜種を含む)のうち、34%は2010年1〜10月の間に作成されたものだという。1日当たりに作成されるマルウェアの数は、2009年の5万5000件から2010年は6万3000件へと14.5%増加した。
ただし新種のマルウェアの出現数は過去数年に比べて大幅に減り、既存のマルウェアに手を加えた亜種が増加傾向にあるという。こうした亜種は少数のシステムに感染しただけで消滅してしまうものが多く、個々の亜種の寿命は短くなっていることも分かった。
これはサイバー犯罪の様相が大きく変化しつつあることを物語るとPandaは解説する。攻撃側はウイルス対策製品による検出を免れるため、マルウェアの量産に力を入れているとみられ、「スケールメリットを活用して古いコードを再利用し、新種の作成よりも既存のマルウェアを流通させることを優先しているようだ」と同社研究者のルイス・コロンズ氏は指摘している。
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