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スペースシャトル「ディスカバリー」最後の打ち上げへ向けて再び発射台へフォトリポート

» 2011年02月07日 07時00分 公開
[Gerald Matulka, 森岡澄夫(超電磁P),ITmedia]

 米航空宇宙局(NASA)は1月31日、スペースシャトル「ディスカバリー」を機体組み立て棟(VAB)から発射台に移動した。2月23日の予定。これがディスカバリー最後の飛行になる。その後スペースシャトル計画は、4月のエンデバー、6月のアトランティスのフライトをもって終結する予定だ。


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 ディスカバリーの最後の打ち上げは昨年11月に予定されていたが、細かい技術トラブルと悪天候が重なって延期を繰り返し、最終的には水素ガス漏れで大幅な延期を余儀なくされた。

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 その際、外部燃料タンクの断熱材(注:この脱落でコロンビア号の事故が起きた)に亀裂が発見されたので修理を試みたところ、タンクの金属構造にも亀裂が生じていることが発覚。その根本原因を解明するために3カ月の遅れとなった。原因は製造時の材料に関わるもので、補強材を入れることで解決した。

 写真でもタンクの中央付近に白くなっている部分があるが、そこが修繕箇所である.また、クルーの1人がけがのため交代するという珍しいアクシデントも起きている。

 大小トラブル続きではあるが,シャトルの飛行は毎回このような感じである。宇宙へ気軽に行ける宇宙飛行機といった触れ込みで登場したスペースシャトルだが、難易度が予想よりはるかに高かったということであろう。今年4月12日、シャトル初飛行から30周年となる。

 救いなのは、どれだけ遅れてもスケジュール・プレッシャーやメディアの批判に屈せず、トラブルが確実に解決されるまでは絶対に飛ばさないという技術優先の態度を今のNASAが堅持していることだ。

おまけ:日本でもディスカバリーの姿を想像!? 「スペースワールド」で

 日本でもディスカバリーの姿を想像できる場所があります。北九州・小倉近くのスペースワールドに、立っている物としては世界唯一の実物大模型があります。どのような大きさのものが飛んでいるか写真から分かるでしょうか。H-IIA/Bロケットも、もっと細いですが高さはほぼ同じです。


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