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富士通BSC、従来型PCでもリモートワイプができる新サービスを提供

» 2011年05月09日 16時09分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 富士通ビー・エス・シー(以下、富士通BSC)は5月9日、セキュリティ管理サービス「FENCE-Mobile RemoteManager」の新機能として、遠隔操作で盗難・紛失に遭ったPCのデータを消去(リモートワイプ)できる新メニューを発表した。7月4日から無償トライアルサービスとして提供を開始する。

 このサービスは、エージェントツールをPCにインストールして利用する。エージェントツールがサービスの管理サーバと定期的に通信を行う仕組みで、PCが盗難・紛失に遭った際にユーザーがWeb経由でデータの消去を指示することで、PC内のデータが削除される。また、通信が一定期間行われなかった場合でも、PCの電源を入れると同時にデータが削除される。

 また同社の暗号化ソフト「FENCE-Pro」を利用してHDDを暗号化している場合は、復号鍵を一時的に無効にして第三者によるデータの悪用を阻止できる。PCがユーザーの手元に戻れば、再び復号鍵を有効にすることで、従前のようにデータを利用できる。

 企業ではPCを社外に持ち出した場合の情報漏えいや第三者による悪用を防止するために、ルールなどによってPCの持ち出しを禁止しているところが少なくない。リモートワイプはこうしたリスクに備える機能として注目されているが、この仕組みを持った専用端末を別に用意するなどの手間があった。

 なお、専用端末によるリモートワイプでは電源オフの状態にあるPCでも強制的にデータを消去できるものがあるが、富士通BSCのサービスではPCの電源がオンになっている必要がある。専用端末に比べてリモートワイプの利用に制約が伴うものの、専用の仕組みを持たない従来型のPCでも利用できるのが特徴となっている。

 FENCE-Mobile RemoteManagerはこれまでスマートフォン向けに提供してきたもので、新メニューによって、Windows XP/Vista/7を搭載したPCでも利用できるようになる。既存メニューの利用価格は、端末1台当たり月額315円から。

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