ITmedia NEWS > 速報 >

Apple決算、iPhoneとiPadが好調で純利益が125%増の73億ドルに

» 2011年07月20日 07時30分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Appleが7月19日(現地時間)に発表した2011年第3四半期(4〜6月期)決算は、iPhoneとiPadが過去最高の販売台数、Macの売り上げも好調で、四半期ベースで過去最高の売上高、純利益となった。売上高が前年同期比82%増の285億7100万ドル、純利益は同125%増の73億800万ドル(1株当たり7.79ドル)と、同社が前期に発表した見通し(売上高が約230億ドル、1株当たり純利益が5.03ドル程度)およびThomson Reutersがまとめたアナリスト予測(売上高が249億ドル、利益が1株当たり5.85ドル)を大きく上回った。粗利率は41.7%と前年同期の39.1%を上回った。

 iPhoneの販売台数が、前期に続いて四半期としての最高記録を更新した。販売台数は前年同期比142%増の2034万台で売上高は133億1100万ドル。

 iPad 2の米国での発売が3月11日、日本での発売が4月28日だったiPadの販売台数は前期比183%増の925万台で、売上高は60億4600万ドルだった。

 Macの販売台数は395万台で、前年同期比では14%増、売上高は51億500万ドルだった。アジア太平洋地域での売り上げが好調だった。iPodの販売台数は20%減の754万台で売上高は13億2500万ドル。iTunes StoreやiPod関連サービスでの売り上げは4%減の15億7100万ドルだった。iTunesのアカウントは2億2500万。App Storeに登録されたアプリ数は42万5000件で、150億本がダウンロードされた。

 売上高を地域別で見ると、アメリカが9%増の101億2600万ドル、欧州が18%増の70億9800万ドル、日本が9%増の15億1900万ドル、アジア太平洋地域が34%増の63億3200万ドル、直営店経由が10%増の35億500万ドルだった。

 病気療養休暇中のスティーブ・ジョブズCEOは発表文で「過去最高の業績を発表でき、興奮している。われわれは、この秋にiOS 5とiCloudを提供できるよう集中している」と語った。

 4〜6月期の見通しについては、売上高を約250億ドル、1株当たり純利益を5.50ドル程度と慎重な予測を示した。次世代iPhoneの発売は9月以降になるとみられている。

 業績発表後の電話会見で、同社は次期OSの「Mac OS X Lion」を20日に発売することを明らかにした。Macの販売台数が前年同期比で5%と通常よりゆるやかだったことについてコメントを求められたティム・クックCOO(最高執行責任者)は、「新しいMacを買う代わりにiPadを選んだ顧客がいるのだろう。だが、Windows PCの代わりにiPadを買った顧客も多いと思う」と語った。また、特許争いについての質問に対し、クック氏は「われわれは競争を愛しているが、各社は独自の創造をすべきだ」とし、「われわれのポートフォリオを適切に守っていくつもりだ」と答えた。同社はiPhoneの特許をめぐり、複数のAndroid端末メーカーとの間で訴訟を起こしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.