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マルウェア添付のスパムメール、8月に入って激増

» 2011年08月18日 15時14分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 セキュリティ企業のM86 Securityは、マルウェアを添付したスパムメールの流通量が8月に入って激増していると伝えた。

 同社が傍受したスパムメール全体に占めるマルウェア添付スパムの割合は、8月8日の週に13%と異常な多さになり、15日にはさらに24%にまで増えた。これほどの急増は過去2年間には見られなかったという。

2010年6月からの流通状況(M86 Security)

 悪質スパムの多くは、「Cutwail」というボットネットを使って送信されているという。内容はクレジットカードの不正利用通知や配達不能通知を装ったものなどがあり、添付の圧縮されたZIPファイルにトロイの木馬が仕込まれている。感染すると、偽ウイルス対策ソフトやボットなどさらに多くのマルウェアを呼び込む仕組みになっていた。

 IT業界ではボットネット撲滅の取り組みが進められ、M86 Securityによれば、最近も複数のボットネットがダウンさせられたという。しかし「サイバー犯罪集団はしぶとく、ボットネットの構築と偽ウイルス対策ソフトの感染拡大を狙っているのは明らか」と同社は解説している。

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