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ハッカー集団のAnonymous、「インターネットをダウンさせる」と予告

» 2012年02月21日 07時25分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 ハッカー集団Anonymousの名で、「3月31日にインターネットをダウンさせる」と予告する声明がインターネットに掲載された。これに対してセキュリティ企業では、攻撃は事実上不可能だと予想している。

 Anonymousを名乗る声明では、この攻撃を「グローバルブラックアウト作戦」と命名。「SOPA(米国議会で審議されている海賊行為防止法案)、ウォール街、無責任な指導者そして銀行家に抗議するため」と称し、13あるインターネットのルートDNSサーバを3月31日にダウンさせると宣言した。

 これによって「誰もドメイン名の参照ができなくなる。例えば“http://www.google.com”と入力しても、エラーページが表示される」と声明は予告し、この状態は「1時間で終わるかもしれないし、数日に及ぶかもしれない」としている。標的とするDNSサーバのIPアドレスも公表し、攻撃に使うDDoS(大規模・分散型サービス妨害)ツールも用意したという。

 一方、セキュリティコンサルティング企業のErrata Securityは「AnonymousのルートDNSサーバに対するDDoS攻撃は不可能」とする記事をブログに掲載した。この中で同社は、ルートDNSサーバのようなインターネットの重要リソースの場合、何か事があればすぐに多数の専門家が問題の解決に当たると解説、一時的に影響があったとしてもほとんどの人は気付かないだろうと指摘した。

 さらに、13のルートDNSサーバがそれぞれ別の組織によって運営されていることや、1つのIPアドレスへのトラフィックを別のローカルサーバに割り振る「Anycasting」が行われていることなど幾つもの理由を挙げ、「AnonymousがルートDNSサーバを全てダウンさせられる公算は小さい。多くの人が気付くかどうかも疑わしい」と結論付けている。

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