8月13日に閉幕したロンドン五輪は、ソーシャルメディアが世界的に普及してから初のオリンピックとなる“ソーシャル五輪”だった。Twitterの集計によると、ロンドン五輪期間中(集計期間は8月10日まで)の総ツイート数は1億以上と、前回の北京の125倍以上に。日本代表選手は70人以上がTwitterを活用しており、フォロワー数は大会期間中に急上昇した。一方、Facebookを利用する国内選手はまだ少なく、これからのメディアといえそうだ。
Twitterによると、開会式のツイート数は966万で、2010年のバンクーバー五輪(50万)の約20倍。世界でツイートが最も増えたのは、陸上男子200メートルでウサイン・ボルト選手が優勝したタイミングで、8万4000ツイートあったという。
日本からのツイートが一番増えたタイミングは、(1)開会式で日本チームが登場した7月28日午前7時台、(2)男子柔道66キロ級の準々決勝(海老沼匡選手が銅メダル獲得)と、バドミントン女子ダブルス1次リーグの試合(藤井瑞希・垣岩令佳ペアが出場)が行われた7月29日午後10時台、(3)サッカー男子準々決勝、日本対エジプト戦が行なわれた8月4日の午後8時台。日本でもっとも名前が登場したの選手は女子レスリングの吉田沙保里選手で11万5000回、次が女子サッカーの澤穂希選手で10万回、次が競泳の入江陵介選手で2万5000回だった。
日本代表選手たちはTwitterに、五輪に臨む心境や、試合の振り返り、ファンへの感謝を率直につづったり、現地で撮影した写真をアップするなど存分に活用。選手同士でリプライを飛ばし合ったり、ファンの声に反応するなど使いこなす選手も多かった。(関連記事:北島がハンセンに「Thanks」、サッカー大津は「選手村なう」 Twitterで楽しむ“ソーシャル五輪”)。
ユーザーローカルが公表した、期間中の選手のTwitterフォロワー数推移を見ると、多くの選手で、五輪が開幕した7月27日前後からフォロワー数の伸びが急加速している。
特に伸びが目立ったのは、チームをあげてTwitterを活用していた競泳陣。中でも、男子400メートル個人メドレーで銅メダルを獲得した萩野公介選手は、7月24日時点で2098人だったフォロワーが、8月14日午前には1万4人と約5倍に、女子200メートル平泳ぎ銀メダリストの鈴木聡美選手は、2284人から1万5272人と約7倍に増加した。鈴木選手は8月5日、「朝起きてフォロワーが10,000人越えててビックリした(^_^;)ありがとうございます☆」と驚きをツイートしている。
Facebookのロンドン五輪特集ページには、各国の選手のページがまとめられているが、日本の選手は少ない。北島選手のほか、男子テニスの錦織圭選手や男子ハンマー投げの室伏広治選手がFacebookページで発信しているが、英語と日本語、または英語のみ発信で、海外ファン向けという印象が強い。一方で、個人のFacebookアカウントを情報発信に活用する選手も。男子サッカーU-23日本代表の大津祐樹選手は、個人のFacebookとTwitterを連携させ、ツイートした内容を公開フィードとして発信。「腹へーた。明日は久々のOFFなにしよーかな\(^o^)/」など、日常をかいま見せている。
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