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ソーシャルダッシュボードのHootSuite、競合のSeesmicを買収 これもTwitter API変更の影響か

» 2012年09月07日 08時10分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 Twitterなど複数のソーシャルメディアアカウントを一元管理するツールを手掛けるカナダのHootSuiteは9月6日(現地時間)、競合の米Seesmicを買収することで合意に達したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。

 hootsuite

 Seesmicのコンシューマー向けクライアントアプリは、将来的には提供を終了するようだ。HootSuiteが発表文で、コンシューマーユーザーに新しいツールや機能を探すよう勧めている。

 両社ともに2008年創業のソーシャルサービスを手掛ける非公開企業。HootSuiteはカナダのバンクーバーに、Seesmicはサンフランシスコに拠点を置いている。

 hootsuite 2 HootSuite(左)とSeescmic(右)のクライアントアプリ

 HootSuiteは企業向けのソーシャルメディア管理サービスに注力しており、Seesmicの企業向け技術をこのツールセットに統合する計画。Seesmicは企業向けにTwitterやFacebookの投稿を管理・分析できるサービス「Seesmic Desktop」を提供しており、2011年2月には米salesforce.comやソフトバンクのグループ企業から400万ドルの出資を受けている。

 米Twitterが発表した新APIと開発者ガイドラインの更新により、一般ユーザー向けのクライアントアプリには厳しい制限がかけられることになり、両社のクライアントアプリの多くの便利な機能は使えなくなってしまう見込みだ。一方、Twitterは企業によるTwitterデータ活用を促進するサードパーティー製アプリ作成を奨励しており、HootSuiteは「Twitter公認製品プログラム」の最初のパートナー企業の1社になっている。HootSuiteは、この買収は両社にとって必然的なステップだとしている。HootSuiteは、Seesmicの技術を統合してより企業向けにシフトしていく。

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