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「Firefox 23」の正式版リリース ロゴのデザイン変更や共有ボタンの追加

» 2013年08月07日 07時24分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 Mozilla Foundationは8月6日(現地時間)、Webブラウザ安定版のアップデートとなる「Firefox 23」をWindows、Mac、Linux、Android向けに公開した。デスクトップ版は[ヘルプ]→[Firefoxについて]で更新できる(再起動が必要)。

 このバージョンから、ロゴが新しいものになった。従来より立体感が抑えられ、地球とマスコットの狐のコントラストがはっきりした。

 firefox logo

デスクトップ版の新機能

共有ボタン

 ツールバーに共有ボタンが追加され、開いているページをそのページを離れずに数クリックでソーシャルサービスで共有できるようになった。この機能は、まずは「Firefox用Facebookメッセンジャー」あるいはCliqzで利用できる。

 firefox 2

 開発者は「Social API」で自分のWebサイトをシェアボタンに対応させることができる。

 MozillaはFirefox 17でFacebookのアクティビティを表示するサイドバーを追加し、Firefox 21でmixiなどもサイドバーで表示できるようにした。

混合コンテンツブロッカー

 WebサイトにHTTPSとHTTPが混在する場合、HTTP接続のコンテンツの読み込みをブロックすることで、安全なページ(HTTPS接続のページ)の中身を攻撃者が読み取ったり、書き換えることを防ぐ。コンテンツの一部がブロックされると、ロケーションバーのURLの先頭に「シールドアイコン」が表示される。

 firefox 3

 この他、Mac OS X 10.7以降でスクロールバーがスクロール時だけ表示されるようになった(従来は画面に収まらないページでは必ずスクロールバーが表示された)。

Android版の新機能

 Android版Chromeの最新版と同様に、ページを下方向にスクロールするとナビゲーションバーが隠れるようになった(上方向にスクロールすると再表示される)。

 Webページを表示した状態でスマートバー(URLや検索キーワードを入力するバー)を長押しすることで、そのページのRSS/ATOMフィードを購読できるようになった。

 その他、デフォルトの検索エンジンが変更できるようになり、スマートスクリーンでのタブ切り替えが可能になった。

 デスクトップ版、Android版ともに、開発者向けを含む新機能一覧はリリースノートを参照されたい。

セキュリティ関連の更新

 Mozillaのセキュリティ情報によると、Firefox 23では計13項目の脆弱性を修正した。このうち「コード実行とXSS攻撃を許すCRMFリクエスト」「CRMFリクエスト生成におけるバッファアンダーフロー」など4項目を、Mozillaの重要度評価で最も危険度が高い「最高」に区分けしている。

 CRMF(Certificate Request Message Format)リクエストの問題では、特定の状況下でCRMFリクエストを生成する際に、クラッシュ誘発や任意のコード実行、XSS(クロスサイトスクリプティング)といった攻撃を仕掛けられる恐れがあるという。

 このほかにも情報流出や同生成源ポリシー回避、権限昇格などにつながる問題を多数修正している。

 併せて延長サポート版のアップデートとなる「Firefox ESR 17.0.8」もリリースされ、これら脆弱性に対処した。Firefox ESRをめぐっては、Firefox ESRをベースとしている匿名化ツール用の「Tor Browser」の脆弱性を突く攻撃発生の情報が伝えられたが、Mozillaによればこの脆弱性は6月25日に修正済みだという。

変更履歴:ロゴの説明の部分で、マスコットの狐のことを「フォクすけ」と記載していましたが、フォクすけは日本発のマスコットキャラクターであり、ロゴの狐とは別のものであるというご指摘を受けました。お詫びして訂正します。[2013/8/7 10:30]



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