米Amazon.comが小型無人機を使った配送サービスの計画を打ち出して注目される中、著名なセキュリティ研究者が、他人の無人機を乗っ取る機能を持ったソフトウェアと改造無人機を開発したと発表した。
乗っ取り無人機「SkyJack」を発表したのは、セキュリティ研究者のサミー・カムカー氏。Amazonが計画を発表した翌日の12月2日、自身のブログで詳細を明らかにした。
それによると、SkyJackはWi-Fiの範囲内にある他の無人機を自動的に探し出してハッキングし、無線で乗っ取る設計になっている。これにより、「ゾンビ無人機の軍団を編成して自分の支配下に置く」ことが可能になるという。
使用したのはWi-Fi対応のラジコンヘリ「Parrot AR.Drone 2.0」と、小型コンピュータ「Raspberry Pi」、USBバッテリー、無線トランスミッタ「Alfa AWUS036H」、無線LANハッキングプログラム「aircrack-ng」、それに自作のSkyJackソフトウェアなど。改造した無人機は、他の無人機を見つけると、所有者の無線接続を強制的に切断させたうえで、コマンドを送信して制御してしまう。
また、自分で無人機を操らなくても、地上からLinuxマシンやRaspberry PiでSkyJackソフトウェアを操作して、飛行中の無人機を乗っ取ることもできるという。
カムカー氏はSkyJackのソフトウェアをGitHubで公開している。
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