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無料で使える動画制作スペース「YouTube Space Tokyo」1周年 メイク動画専用のマジックミラーも装備

» 2014年02月14日 18時21分 公開
[山崎春奈,ITmedia]

 Google日本法人が運営する動画コンテンツ制作スペース「YouTube Space Tokyo」が2月15日にオープン1周年を迎える。撮影セットや最新機材を無料で利用でき、この1年で制作された動画は1000本を超え、合計4700万回以上が再生されたという。

photo トーク番組風のセット
photo レコーディングスタジオには本格的なPA機器が

 YouTubeに動画を投稿するクリエイターをサポートする施設として、ロンドン、ロサンゼルスに続いて昨年2月に開設された。スタジオや機材を使って自由に動画を撮影できるほか、動画制作のノウハウを学べる少人数制のワークショップやクリエイター同士の交流・情報交換を促進するイベントを開催している。

 施設内には本格的な撮影セット、背景の合成が可能なグリーンバックのスタジオ、レコーディングルーム、動画編集専用ルームなどを備え、可動式のクレーンカメラ、スーパースローカメラなど最新鋭の機材も設置。再生数に応じて報奨金が支払われるYouTubeパートナープログラムに参加している動画投稿者であればすべて無料で利用可能だ。機材の使い方のレクチャーを受けたり、専門のスタッフに撮影をサポートしてもらうこともできる。

 スタジオセットはユーザーの要望に応じて刷新しており、最新はメイク動画用のもの。ドレッサー正面の鏡部分がマジックミラーになっており、裏側にカメラを設置することで、まっすぐ前を見てメイクをするだけで、カメラに向かって視線をずらすことなく見やすい動画を撮影できる。その他、ニュース番組風・トーク番組風・和室風などのセットや小道具が用意されており、目的に合わせて利用できる。

photo メイク動画撮影用セット。表は普通のドレッサー
photo マジックミラーになっており、裏にカメラを設置する

photo 座談会などに使う和室風のセット
photo グリーンバックのスタジオにはクレーンカメラが

 同施設で1年で撮影された動画は1000本以上、総再生回数は4700万回に達した。特にクリエイター同士のコラボ作品の撮影を積極的に進めており、国内外350組以上の撮影が実現したという。

 今後は、海外との連携を一層強化していく。米英のYouTube Spaceとの中継や海外の有名YouTuber(動画投稿者)をゲストに招いた動画制作に加え、日本とは異なる海外での人気動画のフォーマットを共有するなど、日本のクリエイターの海外進出も支援する。

photo デービッド・マクドナルド アジア太平洋統括部長

 デービッド・マクドナルド アジア太平洋統括部長は「動画制作のスキルを身につけクオリティを高めることが再生数やチャンネル登録者数の増加にダイレクトにつながることが分かった。すでに活動している人のバックアップはもちろん、創作者の裾野自体を広げる施策も行っていきたい。海外と比較して少なめなドラマやコメディ、ニュース系コンテンツを中心に強化していければ」と話している。

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