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4億5000万ユーザーWhatsAppのエンジニアはたったの32人 「広告なし、ゲームはやらない」貫く

» 2014年02月20日 16時54分 公開
[ITmedia]
photo 共同創業者のジャン・コウム氏とブライアン・アクトン氏=Sequoia CapitalのTumblrより

 米Facebookが160億ドルという巨額で買収するメッセージングアプリの米WhatsApp。月間アクティブユーザーが4億5000万という大規模サービスを支えるエンジニアは、たったの32人なのだという。

 「450, 32, 1 and 0」。買収発表を受け、WhatsAppに投資していた著名ベンチャーキャピタルSequoia Capitalのジム・ゲッツ氏がWhatsAppの強さを4つの数字を挙げて説明している

 「450」は450 million、つまり月間アクティブユーザーの数。2億ユーザーに到達したのは9カ月前だったが、それから倍以上に増えた計算だ。ゲッツ氏によると4億5000万ユーザーへの到達は「史上最速」という。

 「32」はエンジニアの数。同社の開発者は1人当たり1400万ユーザーを支えていることになり、IT業界では前代未聞のレベルだとしている。それでもErlangによって構築されたプラットフォームでは1日当たり500億のメッセージが飛び交い、ダウンタイムは0.1%以下。「ユーザーは電話への信頼と同様にWhatsAppを信頼している」という。

 共同創業者のジャン・コウム氏の机には、「広告なし! ゲームはやらない! ギミックいらない!」という張り紙がしてあるという。このポリシーを貫くための数字が「1」だ。同アプリは2年目以降、年額0.99ドルの有料制になるが、わずかな金額を支払うことでユーザーはピュアにメッセージングサービスを利用できるようになっている。

 「0」は、WhatsAppが完全に口コミだけで広まったことを示す。同アプリの成功は、マーケティング活動に一銭も支払わずに成し遂げられたものだという。同社にはマーケターも広報担当者もいないが、「世界的ブランドと同様、WhatsAppはユーザーとエモーショナルで強力なつながりを作り上げている」とゲッツ氏は述べている。

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