KADOKAWAは3月3日、PCやスマホから約200作品を無料で読めるWebコミックサービス「ComicWalker」を3月22日に始めると発表した。英語・中国語にも対応し、海外読者にもアプローチしていく。
最大の特徴はタイトル数の多さ。「僕だけがいない街」「のんのんびより」「ノブナガ・ザ・フール」「となりの関くん」など、KADOKAWAが発行する23の漫画雑誌から、過去の名作や現在連載中の最新作など150作をピックアップ。オリジナル漫画50作と共に計200作品を掲載する。
過去の名作は最新の技術でフルカラー化し、往年のファンにも新たな魅力を訴求。第1弾として「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」「新世紀エヴァンゲリオン」の2作から始める。「ページを拡大し原画の美麗さを楽しんでもらえるのはスマートデバイスならでは。生誕35周年を迎え、“よみがえれ、ガンダム!”ですね」(古林英明コミックウォーカー統括部長)
海外の読者にいち早く届け、海賊版の抑止にもつなげるため、英語・中国語(繁体字)にも対応する。クリック1つで作中のセリフの言語を切り替えられ、トップメニューもそれぞれの言語で用意。海外のユーザーが最新の作品をストレスなく楽しめる環境を整える。翻訳作品は40作品からスタートし、順次拡大していく予定。
膨大な数の作品を個人の好みに応じて楽しんでもらえるよう、ユーザー自身が“編集長”として、ジャンルや世代を問わずお気に入り作品の更新情報をまとめて確認できる「マイマガジン機能」も搭載する。閲覧履歴に応じておすすめ作品のサジェストも行う。
「艦これ」を題材にしたコミック・イラスト作品を募集するコンテストや「ComicWalker新人大賞」も開催し、新たなクリエイターの発掘・育成にも積極的に取り組んでいく。
作品は全て無料で提供。新コミックレーベルを立ち上げ、オリジナル作品を紙の書籍と電子書籍を同時に制作・販売するほか、スペシャルコンテンツを閲覧できる有料サービスの検討などで収益を上げる考えだ。
井上伸一郎専務は「漫画雑誌の発行部数は最盛期の3分の1程度まで落ち込んでおり、このままでは日本の漫画文化自体が衰退するのではという危機感を感じている。目標は月間1億PV、100万UUをコンスタントに達成できる規模。100万部の雑誌を新たに創刊する気持ちで新生KADOKAWAが一体となって取り組む」と意気込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR