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» 2014年04月14日 14時10分 公開

時代は「読み・書き・プログラミング」――子ども向けデジタルものづくり教室「Qremo」を見学してきました(2/2 ページ)

[山崎春奈,ITmedia]
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 コースがスタートしてから1時間が経過。イラストが豊富なテキストを見ながら、4人はそれぞれのペースでものづくりを楽しんでいる。目的はロボットを完成させることではなく、自分なりの興味を見出すことだ。

 ワニを完成させるとすぐさま「……全部壊してもいい?」と口にし、自己流で組み立てた車に歯車を組み合わせ、モーターで走らせはじめる子。プログラミングはそこそこに、くま、トラ、ヤマネコなど次々にレゴで動物を作り始める子。動かすことよりも音を鳴らすことがおもしろくなり効果音を選び始める子。行き詰まって集中力がなくなっていたが何度か試すうちにうまくいき、「できた!」と顔を輝かせる子。

photo 自己流で車作りに挑む彼は「普段からレゴが大好き」
photo 「見て見て!」という声に目を向けるとワニ以外の動物が

 1コマ90分という小学生には長い時間を設定している理由は「失敗する余地を作るため」と、講師の“もーりー”こと毛利優介さんは話す。「1ステップずつ全員で確認しながら完成させるだけなら30分でできるが、それでは意味がない。子どもたちと接していて思うのはどれだけ待てるかが重要ということ。速く進んでる方が偉い、という空気を作らないことは心がけている。当然、必ずしもスキルが学年順ではないのも学校と違うところ」という。

photo 教室長の島田悠司さん

 教室のメインスタッフには昨年度の新卒社員が多く、夏からモデル授業を繰り返し企画をブラッシュアップしてきた。教室長を務める島田悠司さんは理工系大学院で情報分野を専攻しており、「自分がプログラミングを学び始めた時は単調でしんどかったので……。こうだったらよかったのに、という気持ちでカリキュラムや教室環境を作った。『自分が子どもだったら通いたい!』と保護者に言われることも多い」と笑う。

 Qremoのコンセプトは「つくるために学ぶ」「遊ぶように学ぶ」。保護者にとっては学習塾感覚でも、子どもにとっては「遊び場」「図工室」であってほしいという。「自分が子どもの頃はミニ四駆に没頭していた。もっと速くしたいという一心でモーターの回転数やボディの軽さを試行錯誤していた過程はすごく楽しかったし、それが学問への興味につながったと思う。かっこいい、かわいい、おもしろい、そういう気持ちを大事にしてほしい、遊びと学びは本質的には同じだと伝えたい」(島田さん)

 今後、3年間で10教室程度の開校を目指す。より広いカリキュラム展開、ハンダ付けなど新たな機材の導入も検討していく。「デジタルツールは実際に触れることで『こんなこともできる』と発想が広がるもの。『読み・書き・プログラミング』『読み・書き・電子工作』の時代を楽しく生きてほしい」(島田さん)

photo 教室スタッフのみなさん
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