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ケイ・オプティコム、au LTEのMVNO「mineo」で格安スマホ参入 端末込み月額3590円

» 2014年05月15日 16時52分 公開
[山崎春奈,ITmedia]

 ケイ・オプティコムは5月14日、KDDI(au)のLTE回線を利用するMVNOサービス「mineo」(マイネオ)を6月3日に始めると発表した。高速データ通信SIMカード、音声通話機能、対応端末の3つを用途に合わせて利用でき、すべてをmineoブランドでそろえると、月額3590円(税別)となる。従来は近畿圏でFTTHを展開してきた同社だが、MVNOとモバイルで全国展開を図っていく。

photo 高速データ通信、音声通話、端末の3つを組み合わせて利用

 データ通信はau 4G LTE網を利用し、高速LTE通信を月額980円(税別)で1Gバイトまで利用可能。上限に達すると最大200Kbpsに制限がかかり、高速通信の追加利用は100Mバイトあたり150円。競合他社がNTTドコモの通信網を利用する中、MVNO事業者として初めてKDDIと連携。ユーザーの選択肢を広げ、差別化の1つになればとする。

 データ通信に加え、「090」番号の使える音声通話機能付きSIMカードは月額1590円(税別)。MNPにも対応し、他社からの乗り換えやすさをうたう。

photo DIGNO M

 提携端末として、Android 4.2搭載の「DIGNO M」(京セラ)を月額2000円(24カ月分割)で販売する。端末の選択肢が少ないことがデメリットの1つとされるMVNOサービスだが、「安いからと言って端末の魅力が薄ければ本末転倒」(津田和佳モバイル事業戦略グループマネージャー)と、大手キャリアで販売している端末とほぼ同じスペックのものを提供することに注力する。端末や料金プランのラインアップは今夏拡大する予定だ。

 端末、データ通信、通話の3つをmineoブランドでそろえると月額3590円(税別)になる。通信用SIMカードとしても契約でき、au端末に挿すとテザリングも利用できるという。

 関西電力グループ企業として近畿圏で個人・法人向けに固定ネット回線を提供してきた同社が競争の激しいMVNO事業に参入したのは「長期的に新たな事業の柱を作っていくため」と藤野隆雄社長は話す。近畿圏の光ファイバー普及率は50%を超え、プロバイダとしての新規契約の余地は今後小さくなっていくと予測する。

 プロモーションと販売はWebで行い、初年度の契約数10万件を目指す。「価格を抑えなが快適に利用できるハイブリッドサービスとして自信を持って届けたい。通信だけ、端末込み、ニーズに合わせて組み合わせられるシンプルな料金体系を売りに、これまで興味はありつつ難しさを感じていたユーザーに届けたい」と意気込む。

photo 藤野隆雄社長

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