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iesysを作るくらいのC#スキルはあった 「取り調べ可視化されていればもっと早く解決したのではないか」詳報・遠隔操作事件・佐藤弁護士会見その3(2/3 ページ)

» 2014年05月20日 18時45分 公開
[ITmedia]
photo iesys.exeのコードの一部=シマンテック提供
photo 合同捜査本部が公開していたiesys.exeに対するコマンド。犯人はウイルスは1から自作したと犯行声明で述べていた

 遠隔操作ウイルス「iesys」を作ったのはオフィスのコンピュータだった。自宅のPCも一部使ったが、痕跡は残っていないという。C#だが「こっそり勉強していたといわれても仕方がないが、iesysを作るくらいの能力はあった」という。C#はWindowsで動くものなので、それで選んだという言い方をしていた。

報道陣:──裁判に対して危機感があったのか

 そういう心配は最近彼はしたことがない。全部の証拠が開示された際、面会した時に、予想外に証拠が多いと若干のショックを受けていたようだが、無実なら突破口はある、1つ1つつぶしていくことをやろうとしていた。検察も決定的証拠はないと認め、裁判が進められていた。

 この真犯人メールがなかった時にどうなったのかは分からない。片山さんは善戦していると思っていたと思う。

 取り調べはそんなきついわけではない、話したことはきちんと(調書に)書いてもらっていると言っていた。ある人の取り調べがきつかったということは言っていたが、それ以外のことは全く言っていない。

天は見ていたということでしょう

報道陣:──最後がうかつだった。行動を確認されていた自覚は。

 漫画みたいな話だが、この次はサドンデスだと言っていたのだが、彼は私たち以上に警戒していると思ってた。河川敷に下見に行った時に警戒しているが、誰もいない安全な場所だと思ったと。(それを見つけたのは)そこは捜査員の素晴らしい勘というか、そういうものだと思う。子どもっぽいというべきだろうが、母親のためにメール送って裁判をジ・エンドにしようと思ったにしては、どこかが抜けてますよね。

 お母さんが最後まで彼を疑ってたのは事実だが、悪いことをしていたことを早く明らかにしたほうがいいと。つまり天は見ていたということでしょう。

 保釈金(1000万円)は母の生活のための資金だったので気にしていました。没収されないようにするけれど、おそらく証拠隠滅は破格の行為なので、それで保釈金の召し上げがないというのは考えられないと、自首したのでもないからと。彼はそれはすごく悔いていました。

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