米Appleが米国版のiBookストアで6月17日(現地時間)、「人気の予約コーナー」を開設した。現在25冊が並んでいるが、すべて米大手出版社Hachetteの電子書籍だ。
Hachetteは現在、米Amazon.comと書籍の価格で交渉が難航しており、AmazonはHachetteの書籍(紙の書籍もKindle版も)を購入しにくくしている。特に、これから出版される書籍については、通常は予約を受け付けるものを、一切受け付けなくなっている。
Amazonはこの問題についてのユーザー向け説明の中で、Hachetteの書籍を急いで購入したいユーザーは、“われわれの競合”で購入するよう勧めている。
iBookストアではまた、出版済みのHachetteの電子書籍をKindleより安く販売している。例えばAmazonの暴露本「The Everything Store: Jeff Bezos and the Age of Amazon」はKindle版は本稿執筆現在14.90ドルだが、iBookストアでは10.99ドルだ。
Appleは2009年にiBookストアを立ち上げる際、先行するAmazon.comの電子書籍「Kindle」に対抗するため、Amazonが設定する電子書籍の低価格に悩むHachetteを含む大手出版社に販売価格を自由に決める権利を与えた。Appleはこの件で米司法省(DOJ)らに提訴されているが、この裁判でAppleが和解条件に合意したと報じられている。
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