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LINEは2048ビットRSA採用 「暗号化が弱いためデータ流出の可能性」は「誤解」と技術ブログで説明

» 2014年06月26日 16時35分 公開
[ITmedia]

 LINEは6月26日、LINEの通信の暗号化について説明する記事を、技術ブログ「LINE Engineers' Blog」で公開した。「LINEの通信の暗号化が弱く、情報が流出する可能性がある」などの声は「誤解」と断じ、すべての通信方式でデータを暗号化していること、暗号化方式に2048ビットRSAを採用していることなどを明かしている。

画像 「Test message send」とLTEで送信

 ブログでは、「LINEで一般的に誤解されている情報」として、(1)暗号化方式が弱いため外部に情報が流出する可能性がある、(2)Wi-Fi通信ではデータが暗号化されているがモバイルネットワーク(3G、LTE)では暗号化されていない――の2点があると指摘。

 モバイルネットワークでも暗号化していることを示すため、スマートフォンからLTEで「Test message send」と送信し、そのパケットをキャプチャしたとするファイル(pcapファイル)を開いた画像を公開した。

 画像は、「メッセージを送信するすべてのネットワークデータの一部」としており、ランダムなアルファベットと数字、記号が表示されている。「メッセージを探そうとしてもすべてのデータは人が読めないように暗号化されており、多くのデータが解読できない状態」と説明している。

画像 スマホからLTEで送信された「Test message send」をキャプチャしたとするpcapファイルを開いた画像

 また、データを守るために「安全な」暗号を使用する必要があると説明。LINEでは2048ビットのRSA暗号を使用しているという。

 RSA暗号は1024ビット未満でも「一般のPCを使用する場合解読に2000年以上かかる」「スーパーコンピュータで640個のノードすべてを使用した場合でもキーデータを見つけるのに10年ほどかかる」などとする研究を紹介し、2048ビットRSAの安全性を強調している。

 ただ今後、暗号化解読技術の進化やPCの性能向上で「状況は変わるかもしれない」とし、「LINEは今後もより安全なサービスを提供するために、日々研究と挑戦をし続けていく」としている。

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